約束のネバーランド【男主】

24.発信機の在処 ページ25

森の中の作戦会議。エマから耳に発信機があることを告げられる。

「しかし耳か…確かにこれは気づかねぇな。言われりゃある(・・)けど」

レイは自分の耳を触りながらそう言った。
僕も触る。
というか発信機があるから、生まれてからずっと左耳だけ音がするんだよね。ツーとかジジとか機械音。
耳が良いってのも考えものだよね。まぁもう慣れたけどさ。

「"採血痕"なんで話も初めて知ったよ…」

「俺も」

ママが耳の裏の跡を採血痕、病気の検査のために採血した痕ということにしていた。
とりあえずレイと同じく、僕も知らなかった、という意味で頷いておこう。

「そんなすぐ消える痕なのか…」

ノーマンも自分の耳を触りながらエマに確認する。

「うん…本当それぐらいで消えるし、私、無意識にずっと疑ってこなかった。ごめん…」

「いや、お手柄だよエマ！
『場所』や『形』『大きさ』が判った！次(・)に進める！」

「場所」の次は…

「「壊し方」」

3人の声が綺麗にハモる。
Foo！ここって何気に好きなんだよな〜
僕も心の中でハモッちゃったよ。

「どうする？切開して調べるにしても…」

「バレるよね…」

エマの言う通り、例えば耳に何かをして髪で隠しても、さっきのエマみたいにママに髪をかき上げられれば即バレる。

「さっき内心ドキッとしちゃった。今までも実は見てたのかな…発信機のある左耳に何事もないかって…」

「かもな」

確かに今耳触られてるなーって思う時あったな。

「個人の信号を特定できない。
『確認』なしには位置がわからない。
門や塀に近づいても"通知"1つしない"。
俺達に埋められている発信機は、機能としては割と甘い」

レイのこの発言に、エマは「えっ！甘いの？」とリアクションをする。

「でも埋めている。なぜか」

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