検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:115,608 hit

【太宰と二人で歩いていたら…】冷涙さんリクエスト ページ26

_____今日は久し振りの休日。


だからと云って何処かに出掛ける訳でもなく、寮でゆっくりしようと思っていた。


『然し……暇だな』


携帯を確認するが、フェーヂャからの連絡もない。


『休みって何してたっけ…』


ごろん、と布団に寝転んだ。


大体疲れて寝てるかフェーヂャとやってるか。


俺の"休日"なんてそんなもんだ。


『此の儘寝てしまおうか』


目を閉じると同時に、携帯が鳴る。


『はい、此方浅間ー』


「もしもし、A君?」


『あぁ、太宰か。どうした?』


閉じていた目を開け、上半身を起こした。


「今暇?」


『暇だけど…』


「一寸助けて欲しいのだけど」


『猛烈に嫌な予感がするから却下(パス)


「そんな事云わずに。ね、お願い。後で林檎買ってあげるから」


林檎には勝てません。


『判ったよ。何処に居る?』


「其処らへんの木……だと思う。えっとねー、鶴見川が見えるよ」


『取り敢えず鶴見川に行けばいんだな。понимание(了解)


ぷつりと電話を切って寝間着から服に着替える。


『あ、無意識に母国語が出たな。ま、いいか』


必要最低限の物を持って寮を出た。


『よっ………と』


パルクールを使って、屋根に飛び移る。


『鶴見川、だったな』


確かめるように呟いて、屋根を飛んだ。


数十分掛けて、鶴見川付近に着く。


『いない…?』


地面に降り立ち、視線を彷徨わせた。


「おーい、A君。此方」


声のした方向に近付くと、太宰を発見する。


『おう、太宰。_____どう云う状況か説明してくれ』


木に吊られた縄に上半身をすっぽりと入った太宰。


うん………どう説明したら良いのか俺にも判らん。


「いやぁ……何時もの様に首 吊りをしようとしていたのだよ。そしたらね、後ろから烏に驚かされたって云うか……」


『んで、吃驚して頭と両手を吊られたと』


「うふふ、当たり」


にこにこ笑う太宰を見ながら、溜息を吐いた。


『先ずどうやって降ろそうか…』


「矢っ張り其処問題だよね」


仕方ない、釈然としないけど…。


『_____シマ、あの縄切ってくれ』


「りョーかい、御主人様ァ!」


シマが木の上に現れて、縄の元を切る。


縄が切れた瞬間に地面を蹴った。


どさり、腕の中に落ちて来た太宰を受け止める。


『…っと、大丈夫か?』


「うん…」


太宰は顔を両手で覆っていた。


『お前軽いな。ちゃんと食ってんのか?』


「君が力持ちなだけだよ…」

【太宰と二人で歩いていたら…弐】冷涙さんリクエスト→←陸拾伍話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (142 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
210人がお気に入り
設定タグ:文スト , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぴみゃ - ドストさん絡みの男主のお話で一番好きです。頑張ってください、応援してます! (2018年5月24日 21時) (レス) id: a5e208826f (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - 黒翔さん» 調べてみたらそうでした…。ご指摘有難う御座います (2018年4月7日 20時) (レス) id: 5d298c47da (このIDを非表示/違反報告)
黒翔(プロフ) - どうでもいいし細かいんですけどフョードルの愛称みたいなものってフェージャじゃないんですか?() (2018年4月7日 20時) (レス) id: 8b992b69e6 (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - ドストさん癒し!!更新待ってます! (2018年4月1日 23時) (レス) id: c1e93ed5ca (このIDを非表示/違反報告)
彼岸(プロフ) - 零さん» 癒しになって良かったです…。有難う御座います! (2018年1月12日 20時) (レス) id: 5d298c47da (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2017年10月15日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。