18-Do ページ18
『あの 貴方一体誰なんですか』
「あっ！ごめん！私は糀谷夕希子 絵本作家を目指しながら定食屋でバイト中」
『定食屋…』
「今からくる？私もこれからバイトだから！」
『いや別にお腹すいてないし』
その時 私のお腹が大きく鳴って
夕希子さんと顔を見合わせて笑った
その屈託のない笑顔が大好きになった
『定食屋行こうかな あ、私の名前は堂本Aって言います 将来の夢はないかなぁ…』
「まだ学生だしね！ゆっくり決めればいいよ」
夕希子さんは荒んでいた心に寄り添うように
求めていた答えをくれる
それから私は定食屋に通うようになって
お店で勉強しながら夕希子さんと話すことが習慣のようになっていた
『夕希子さんってさ お姉ちゃんみたいだよね』
「えー？」
『私ね 11歳より前のこと 何も覚えてなくて
だから昔私にも夕希子さんみたいなお姉ちゃんいたのかなって思ったの』
「そっか…いいよ！私はAちゃんのお姉ちゃんになる！」
『ありがとう！』
夕希子さんは本当に私に良くしてくれて
いつの間にか一緒に暮らしていた
最初は親と喧嘩して 泊まり込んでたんだけど
気がつけば私の部屋ができて 私の私物が増えていた
家の中はいつも絵の具やクレヨンの匂いに混じって
夕希子さんの香水の香りがした
それが大好きだった
「あのね、Aちゃんに紹介したい人がいるの」
夕方 ずっと続けている読み聞かせのバイト終わり
前々から聞いていた夕希子さんの恋人との初対面
「この子は私のお得意さんで 臨床検査技師を目指してるの」
『どうも 夕希子さんがお世話になってます。堂本Aです』
「日彰医大法医解剖医 中堂系」
「もう…ごめんね、系ちゃん人付き合い苦手で」
『いえ…でも 夕希子さんが選んだ人だから素敵な人だと思ったのに なんだか感じ悪い』
第一印象は最悪
なんでこんな人が夕希子さんの隣にいるのか不思議だった
でも 何度も夕希子さんが家に彼を連れてくるたびに
目の前で繰り広げられる二人の仲睦まじい姿に
次第に印象は変わっていった
それからしばらくして夕希子さんは中堂さんと同棲を始めた
夕希子さんは私が寂しくないように
家の中の私物を少しずつ中堂さんとの新居に移していった
私が臨床検査技師として日彰医大に務めることが決まった時
誰よりも喜んでくれたのが夕希子さんだった
中堂さんと夕希子さんの家で二人が作った料理を食べた時
ずっとこの時間が続けばいいのに
そう願った
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おくら(プロフ) - 青龍 葵さん» 長いこと放置してしまい申し訳ありません。26はsideなしの会話文な為、数字のみの表示にさせて頂きました。いつもコメントありがとうございます!! (2018年9月24日 0時) (
レス) id: 90c9252683 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - お久しぶりです。少し気になったのですが「26」だけ数字のみなのは何か理由があるんですか？また完結まで頑張って下さいね！ (2018年9月4日 17時) (レス) id: e202ca34d9 (このIDを非表示/違反報告)
おくら(プロフ) - 青龍 葵さん» お返事遅れてしまい申し訳ございません…!郵便ポストから覗かれたら怖いですよね、笑 想像するだけでゾッとします！いつもありがとうございます！ (2018年4月21日 23時) (レス) id: 90c9252683 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - あれっ？ストーカーの犯人は「女性」かと思ってたら、まさかの「男性」が登場！けど郵便ポストから中を覗く目はヤバイですね(;´･ω･)ホラーっぽくて一瞬ゾッとしちゃいましたｗでも犯人は誰なのか気になる半面、夢主の可愛い一面が見れて良かったです。次回も楽しみ！ (2018年4月5日 16時) (レス) id: a3d4cc2e55 (このIDを非表示/違反報告)
おくら(プロフ) - 青龍 葵さん» ご指摘ありがとうございます。すぐに訂正させていただきます!! (2018年3月29日 23時) (レス) id: 90c9252683 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おくら | 作成日時：2018年3月7日 0時
