[d!]お願いやから追いかけてくんな！[男主]

#22 ページ22

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｢本音は？｣


大丈夫、俺しか聞いてへん。




いつだったか俺が同じ一般兵に一方的に文句を言われ凹んでいた時もこんな風にしてくれたんだったか。



『_俺すっごい受け身で、自分から声掛けに行くのとか無理やし、でも皆ゾムの方行ってもて、寂しかった』


ぽろぽろと溢れ出る言葉と目から出る汗を隠すためにゾムに顔を押し付ければお日様の香りがした。



｢せやな、それ知ってんの俺だけやったのに_すまんな。｣

『ゾムは悪くないねん…』

｢俺が悪いねんは禁止｣


言おうとしたことを先回りして止められてしまい、言葉が詰まる。





暫くして、



｢あのー…｣


という俺でもゾムでもない声が聞こえてハッと我に返った。


心配そうにこちらを覗き込むシャオロンさんとしんぺい神さんと書記長の存在を完全に忘れていた。



『_最悪や』



あーもう最悪とベッドの上で悶えればしんぺい神さんに

｢病人が暴れない｣

と怒られてしまった。




｢思ったよりおもろいやん｣


褒めてんのか貶してるのか分からないその言葉に困惑していれば、


｢ゾムばっか構ってごめんな。シャオロンでええで｣


と半分馬鹿にしたように言い放って手を差し出された。



『シャオロンさん』

その手を掴み、そう返せば手を思いっきり強く握られたので、

『女の子みたいやからシャオちゃん』

と皮肉たっぷりに言ってから思いっきり強く握り返してやった。





その様子を見ていた書記長は吹き出して、

｢お前らもう仲良しやな｣

なんて言ったために

『書記長さん、勘弁してくださいよ』

と全力で言えば書記長は顔を歪めた。



｢その書記長さんってなんなん？トントンでええし。｣

『じゃあトントンさんで』

｢さん要らんわ阿呆｣

『っトントン』



数日前の俺の無駄なぐるぐるタイムはなんだったのかというレベルの速さにびびった。

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