第32話 血のついたもの ページ35
黄「って、よく見たら血ッスね。」
なんだぁ...とほっとしながら、胸をなでおろす
A「恐らく、先程床についていた血は、この剣のものでしょう。それにこの血...見たところ乾いていないので、つい最近付着したものです」
黄「え...ってことは、もしかして.....」
A「ええ...恐らく、剣が刺さったこの壁の向こうに.....何かがいると思います」
聞いた感じ物音はしなかったが...まだ何かいる気配は消えていない。
黄「えっえっ、ど、どうしたらいいんスか...まさか俺達.....人殺しに...」
A「いや、大丈夫だと思いますよ?人は刺してませんから」
黄「人はって.....どうやったらそんなことわかるんスか」
A「この剣の血、少ないんですよ」
黄「少ないって...血のなにが少ないんスか?」
A「出血量ですよ。こんなに少ないのなら、タヒぬような出血じゃないです。.....それに、まだ人が生きているのなら私達の声も聞こえるはず」
黄「そういえば...呻き声もなにも聞こえないッスね...」
A「つまり、この血は人間のものではない.....あ、人間を刺したわけではない証拠もあります。剣が刺さってた所から腐ったような臭いもするので」
黄「じゃあ...ゾンビってことッスか.....でもどうやって相手がゾンビだって確認するんスか?」
A「それは...」
「壁を壊せばいいんじゃない?」
突然後ろから声がして振り向くと、そこには優汰がいた。
A「...なに、なんか用?」
最悪なタイミングで優汰が来た。
優「そんなに冷たい態度取らなくても〜...態々困ってると思って僕が助けにきてあげたのに!」
優汰は私が恐れていることなど完全に無視し、いつもの笑顔でペラペラと喋り始める
黄「優汰っち!!...って、青峰っちはどうしたんスか?」
そういえば...青峰がついてきていない。まずこの剣を壁に刺したのは青峰なのに、本人はどこへ行ったんだ
優「あぁ...彼?僕がよそ見していて気がついたら、突然消えちゃってたんだよ。」
黄「えっ嘘...それってはぐれたって事ッスよね!?も〜青峰っちったらこんな時に...」
ほっといたら突然消えるって.....っていうか、人に剣抜くの任せといて1人でどっかふらふら行くってなんなのさ!!ゾンビもいるのにこんな時に単独行動って.....最悪タヒぬかもしれないってのに...
A「黒子さん達ともはぐれて青峰さんともはぐれるって.....」
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likk - 優太ぁぁぁぁぁぁぁぁ え?ツーか君はいったい何者 (2019年6月14日 18時) (レス) id: a124146768 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜月 | 作成日時:2016年1月27日 14時