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#8 知念 ページ8

知念side
_____

携帯の奥から小さな足音が聞こえ,
Aちゃんの声が小さくなっていく

どこかの部屋に向かっているのか…

携帯を小さな手で握りながら部屋を駆け回る侑を想像するだけでも,自身の口角が上がる感覚を感じる。


侑『ちぃちゃん…ッ』

しばらくすると,か細く今にも消えそうな小さな声が聞こえてきた。

知念「どうしたの?」

優しく問うと,ゆっくりとした口調で今にも泣きそうな声で話をし始めた。

侑『あのねッ…あのね…ッ』(泣

言葉を発すると同時に,涙が溢れたのか
小さく嗚咽が聞こえてくる…

知念「うん…。ゆっくりでいいよ」

侑『うっ…じつはね…ッ』(泣

知念「うん…」



侑『…グスッ……けんとくんにね,…ッ…
"なきむしだからパパはいないんだ!"
って……ゆわれたの…ッ』(泣


その言葉を聞き,すぐに返答することができなかった…。

侑『それでねッ…ゆうね,けんとくんたたいたの…ッ』泣

知念「…そうなんだ…」

きっと"けんとくん"も悪気はなかったんだと思う…
自分には"パパ"と"ママ"の二人がいるのに
侑にはAちゃんだけだから…

侑『ゆうねッ…ママがいるからッ…パパはいらないのにッ!!』泣

携帯越しに聞こえる泣き声は
僕がどれ程,無力かを伝えてくる…

知念「(いくら子供でも,分かるんだな…)」

侑が落ち着いて来た時に優しく返答していく

知念「言われて嫌だったんだよね…?」

侑『うん…ッ』

知念「侑はよく頑張ったよ」笑

まず褒める……

知念「それを,ママに言わなかったんだよね?」

侑『うんッ…。ママにゆったら…ッきっと…ないちゃうから』泣

こんなに小さくてもママが大事なのだ
Aちゃんの悲しむ顔を見たくなかったのだろう…

知念「偉いね…でも,喧嘩はしたら駄目だよ?」

侑『…ッ…うんッ。もうしない』泣

知念「そうだね。明日"ごめんなさい"しないとね」

侑『うんッ…!』泣

ちゃんと"してはいけないこと"を
分かっているのは良いことだ。
明日"けんとくん"に謝ることを約束した。

知念「それじゃあ,電話切るよ?」

侑『…ッ…うん…』

名残惜しそうな声が僕の心に刺さる。
切ろうと思うが切れない…ッ

知念「また,電話しようね」

侑『うん!』

可愛いな。

侑『ばいばい…』

知念「バイバイ」

携帯からの通話終了の音を聴き,
耳から離す…
予想以上の喧嘩理由に驚いたが
大人な侑自身にも驚いている

知念「(Aちゃんに連絡しておこう…)」

すぐさま画面を開き,Aちゃんに連絡をいれておく。

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , ジャニーズ , 大家族   
作品ジャンル:タレント
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遥香(プロフ) - ユナナさん» いえいえ! (2022年10月3日 12時) (レス) @page30 id: 46d76f319e (このIDを非表示/違反報告)
ユナナ(プロフ) - 遥香さん» ありがとうございます(´;ω;`) (2022年10月3日 11時) (レス) id: aa62d79c29 (このIDを非表示/違反報告)
遥香(プロフ) - はい!私、この作品大好きです!だから、飽きない自信があります! (2022年10月2日 8時) (レス) id: 46d76f319e (このIDを非表示/違反報告)
ユナナ(プロフ) - 遥香さん» ありがとうございます^^ 飽きられないように書いていけたらな(^^) (2022年10月1日 12時) (レス) id: aa62d79c29 (このIDを非表示/違反報告)
遥香(プロフ) - いえいえ💦はい!ゆっくりでもいいですよ!私は、更新されるまでこの作品を何回も読もうと思います!笑 (2022年10月1日 10時) (レス) id: 46d76f319e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユナナ | 作成日時:2019年3月10日 11時

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