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さんじゅうに ページ33

Aside





え、今なんて………

ドアノブに掛けていた手が硬直し震える。
と、次に耳に入った声に更に驚いた。





「あっそ、だから何だよ」





間違いようがなかった。明らかに、志麻の声だ。
先輩と、志麻………?


丁度一つ思い当たる筋が出てきた時、中から足音が聞こえた。此方に向かって来るようだ。



やばい、と思い咄嗟に近くの柱の影に隠れた。
それと同時に保健室の戸がガラガラという音を鳴らしながら開いた。

そっと身を潜めていると目の前を志麻が通り過ぎていったが幸運なことに見つかることはなかった。


ほっと息を吐いてから今度はちゃんと保健室に入る。
一応ノックしてから中に足を踏み入れた。





『失礼します………』





薄暗い部屋には消毒液の臭いが漂っていた。鼻がツンと痛い。
ベッドにそっと近付くとカーテンがちゃんと閉まりきっていなかった。

少しの隙間から覗くと先輩がうつ伏せで寝ていた。


そんな先輩に話し掛ける。





『先輩、大丈夫ですか?先輩と帰ろうって楽しみにしてたのに……』





ベッドの隣にあった椅子に腰を掛けながらいう。






「……そうなん?」
『そうでs………って、先輩!?』





いきなり起き上がった先輩。
もしかしてずっと私が来るのを待っていたのだろうか。なんて、そんな筈ないか。





「A、おはよ。早く帰ろ!」






そう明るく言う先輩は私から見ると辛そうに見えた。

さんじゅうさん→←さんじゅういち



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彩雲 朱瑠璃 - 読みました!すごかったです!文才が!とっっってもキュンキュンしました!最後の縦読みがすごかったです!感動しました! (2022年1月8日 17時) (レス) id: b1698b1cbf (このIDを非表示/違反報告)
CIEL☆(プロフ) - 大崎 奏葉さん» 伝わったよ大丈夫!!◎ 推しは尊いものです!!! (2020年3月9日 19時) (レス) id: 6daf1523f9 (このIDを非表示/違反報告)
大崎 奏葉(プロフ) - CIEL☆さん» とにかくキュンキュンしたって言いたかったの! てか、推しが尊い← (2020年3月9日 19時) (レス) id: 289cb6b285 (このIDを非表示/違反報告)
CIEL☆(プロフ) - 大崎 奏葉さん» かなはちゃんありがと!! 縦読みあたし好きなんよ……!! 楽しいから使ってみて〜!! キュンキュンの……キュン言いすぎて何か分かんない 笑笑 (2020年3月9日 19時) (レス) id: 6daf1523f9 (このIDを非表示/違反報告)
大崎 奏葉(プロフ) - 文才あるわ……縦読み、今度使ってみようかな! あと、キュンキュンのキュンのキュンしたよ!←え (2020年3月9日 19時) (レス) id: 289cb6b285 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:CIEL☆ | 作成日時:2019年3月28日 17時

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