２４４Ｑ ページ7
Aside
一本目のフリースロー、無事にゴールへ入った。
これで同点、もう一本頼むから入ってくれと心の中で祈る。
先ほどまでうるさかった歓声は止み、気持ち悪いほど静まり返った会場には木吉さんがボールを手元で回す音しか聞こえない。
きゅっとシューズと床がこすれる音がする。
ふわりと舞ったボールはゴールの…
淵へ当たった。
「リバウンドォ！！」
はじかれたボールを両チームが必死になって取りに行く。
最初にボールを触れたのは、秀徳４番の大坪さん。
だがそれを後ろからもぎ取ったのは誠凛火神だった。
一度地面についた火神はもう一度高く飛び上がる。
その火神に連れて真くんも飛んでダンクを阻止する。
真くんがボールを押し返す、火神がそれでも負けじと押し入れようとする。
そんな中、ビーーーッ…っとタイムアップの笛がなった。
「同、点…？」
普通ならここで延長戦になるんだけど、今回の大会は時間短縮の関係で延長戦の規定はない。
と、いうことは。
「両者互角…引き分けだ！！」
百四対百四。
結果が決まり、俺たちは何を言うまでもなく木吉さんへハイタッチを求めるため手をそれぞれ同時に突き出した…んだけど、軽く突き飛ばす形になってしまった。
「きっついな…！正直そこまで責められるとは思ってなかったわ」
「え？責める？ハイタッチじゃねぇの？」
「え？」
やはり誤解を与えてしまっていたみたい。
転がる木吉さんに手を差し伸べて、ゆっくりと立ち上がらせる。
「何シラけたツラしてんだダァホ！！お前がいたからここまでこれたんだろが」
「皆手を抜いたわけじゃないんです、誰のミスでもないでしょう」
「つか負けたわけじゃねぇ―し」
「精一杯やった結果です。何一つ不満はありません」
「ああ、そうだな」
黒子の言う通り、何の不満はない。
もちろん満足しているわけじゃないけど。
それでも胸張って、この試合はすごくいい試合だったといえる。
最後に両チーム揃って、礼をして解散。
控え室で上のユニホームを脱いで、火照った体を清潔なタオルで拭いてから汗拭きシートを肌に滑らしていく。
「みんな！準備できた？帰るわよ！」
「ちょっ…ノックくらいしろー！！」
「母に対する思春期の子供じゃあるまいし」
勢いよく部屋に入ってきた監督。
監督にはよく体の数値を見られるから慣れてはいるけど、いきなりは普通に恥ずかしいです。
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こたきんぐ(プロフ) - しゅるさん» だーすんごい嬉しい反応貰っちゃったへへ！！ありがとうございますっっこれからもたまに漂う幼馴染み臭を楽しんでもらえたらいいなって思います！ (2023年2月6日 19時) (
レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - あばーー！！かっこよすぎるよ！主くん！！幼馴染みのきーちゃんと似たような感情で、似たような台詞で、似たような場面で！！幼馴染み最高！！やばすぎる…！ (2023年2月5日 19時) (レス) @page49 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - にゃん太さん» ですよね！？マジで永遠に畑耕して牛達の世話してます笑笑 わ〜ほんとですか！！貴重だ〜！！ありがとうございます、マイペースですが頑張ります！！ (2023年2月5日 9時) (レス) id: 3b9b192a4a (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - らぶさん» おお！？蘭推し嬉しいです！！蘭の心情もいずれ書こうと思ってますので…🤗ありがとうございます、頑張ります！ (2023年2月5日 8時) (レス) id: 3b9b192a4a (このIDを非表示/違反報告)
にゃん太(プロフ) - 牧場物語が面白すぎるのまじでめっっちゃわかります！！！！実は初期の頃から読ませていただいていたりします。ず〜〜っと大好きな作品です！作者様のペースで頑張ってください！！！！ (2023年2月5日 6時) (レス) @page49 id: e8e9837ec5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2020年5月24日 10時
