261Q ページ24
Aside
「花宮って君みたいなコ嫌いなタイプだと思うんだけどなー。それとも何?裏の顔えげついとか?」
花宮さんの制止も無視し、口角をにっと上げいう原と呼ばれた人。
すっごいストレートに言われるなぁ、ちょっと悲しい。
花宮さんは自分のチームメイトの発言にはあっと大きくため息を吐いた。
「俺達って君のセンパイの仇みたいなもんでしょ?まじわかんないんだけど」
「…確かに、貴方達がした行為は許せないことですよ。でも、それ以前に花宮さんと俺はいい読書仲間だから」
ね、と同意を求めるように笑って言うと、彼はまた嫌そうな顔をする。
ずっと眉間にしわを寄せたままだ。くせになっちゃいそう。
なんというか、普通は俺が嫌うはずなんだけど…。逆に俺が嫌われちゃったかも。
まいったなぁ、と首に手を置き苦笑いを零す。
「お前、俺がキセキに同じようなことをしても」
「ダメですよ」
それはダメだと、咄嗟に声が出た。
自然とさっきまで上がっていた口角は下がり、表情筋が死に、首をかしげる。
「彼らは絶対にダメです」
「……アァ、これだからA君はよぉ」
先ほどまで特徴的な眉をひそめていたのに、今ではくくっと悪い顔をして嬉しそうに笑っている。
後ろの人たちはため息をつく人、へぇと声を漏らす人、相変わらず怪訝そうな顔をした人と別れていた。
「ただのイイ子ちゃんだったら俺だって付き合ってねーよ」
ぽんと花宮さんが俺の肩を叩き、彼らは俺の横を通り過ぎて行く。
前髪の隠れたさっきまで俺に質問攻めしてきた人に、機嫌よく手を振られたので反射的に振り返してしまった。
ただのいい子ちゃんじゃない、か。
まあ俺はみんなが思うほどいい子ではないと自分でもわかっているけどね。
あ、そういえば俺黒子探しに来たんだった。
それを思い出して形態を取り出すと丁度火神からみつかったというメッセージがきた。
急いで帰ろう、と俺は早足で誠凛の皆の元へ戻った。
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こたきんぐ(プロフ) - しゅるさん» だーすんごい嬉しい反応貰っちゃったへへ!!ありがとうございますっっこれからもたまに漂う幼馴染み臭を楽しんでもらえたらいいなって思います! (2023年2月6日 19時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - あばーー!!かっこよすぎるよ!主くん!!幼馴染みのきーちゃんと似たような感情で、似たような台詞で、似たような場面で!!幼馴染み最高!!やばすぎる…! (2023年2月5日 19時) (レス) @page49 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - にゃん太さん» ですよね!?マジで永遠に畑耕して牛達の世話してます笑笑 わ〜ほんとですか!!貴重だ〜!!ありがとうございます、マイペースですが頑張ります!! (2023年2月5日 9時) (レス) id: 3b9b192a4a (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - らぶさん» おお!?蘭推し嬉しいです!!蘭の心情もいずれ書こうと思ってますので…🤗ありがとうございます、頑張ります! (2023年2月5日 8時) (レス) id: 3b9b192a4a (このIDを非表示/違反報告)
にゃん太(プロフ) - 牧場物語が面白すぎるのまじでめっっちゃわかります!!!!実は初期の頃から読ませていただいていたりします。ず〜〜っと大好きな作品です!作者様のペースで頑張ってください!!!! (2023年2月5日 6時) (レス) @page49 id: e8e9837ec5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2020年5月24日 10時