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九十一枚目 ページ45

Aside



「うむ…まぁ紫原は確実に赤司に言うと思うのだよ」



偶然見かけた彼らに近づくと、緑間のそんな声が聞こえてきた。

紫原は躊躇なく、にょっと会話に混ざる。



「えーオレがどうしたの?」

「おわっ!」

「Aちゃんもいる!」



突然現れた私達にその場にいた彼らは驚く。

おおよそ…黒子がまっすぐ家に帰らなかったことについて口留めどうのの話をしてたんだろう。
紫原は黒子にお裾分けだとまいう棒を渡す。



「ありがとうございます。ところで紫原君、山梨さん、今日の事なんですけど。赤司君には内緒にしてもらえますか」

「えーなんで?」

「お菓子を取りにゲーセンに行ったとバレたら怒られてしまいますから」

「そっかあ、いいよ。俺も赤ちんに怒られんのイヤだしー」

「りょーかい」



黒子の言葉に後ろにいたさつきちゃんと黄瀬は手際いい〜と拍手をしている。



「じゃあ、今日のことはここにいる七人の秘密ということで」



秘密、か。

なんだか胸の奥がむずっとしてぎゅっと胸上の服を掴む。


街灯が明るく照らす歩道を私達は歩く。
周りのビルや店から漏れる光が私たちの足元により濃く影を作っていた。


こんな私でも、こうやって同級生と放課後を過ごせるなんていまだに信じられない。

布団を被り、外からの刺激を守っていた私。
なのにいつのまにか内側に入ってきていたのはこいつ等だった。

布団をとることはないし、彼ら彼女らに中身を見せるつもりもないけれど。

こうやってくだらないことをして、くだらないことを話す人が出来たのは、本当に…。



「Aっち?どうしたんスか、足止めて」

「なにか落とし物でもした?」



不意に足を止めた私を心配し、黄瀬とさつきちゃんが声をかける。

二人が足を止めたので、他の四人も足を止め振り返ってくる。



「ううん、別に。なんでもない」



私はさつきちゃんの隣に並んで、また彼らと一緒に足を進めた。


.

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こたきんぐ(プロフ) - 。さん» お返事遅くなりすみません!いいえ…完結ではありません…続きます…また近々ぼちぼちあげます(泣) ありがとうございます! (2022年11月7日 23時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
- 面白くてイッキ見しちゃいました!ちなみにこれは完結なんですか? (2022年10月30日 22時) (レス) @page36 id: 309377f64b (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - (名前)まいさん» ありがとうございます!ぼちぼちやってきます…!! (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
(名前)まい(プロフ) - 最高 (2021年8月14日 22時) (レス) id: ec16fd7069 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ぼた餅さん» ありがとうございます!お返事遅くなり申し訳ないです…。ほんと自分のペースになるんですが頑張らせていただきます! (2020年8月16日 17時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2020年5月23日 20時

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