布団少女はやりたい放題やりまくる。２【黒子のバスケ】

七十一枚目 ページ25

Aside


「今、何月だ」

「二月ですね」

「もうすぐ新しい一年生がはいってくるだろう。これが当たり前だと新入生には言えないんだ。山梨を見て、あの人だけがいいの？ずるい、きっとそういう感情が出てくるし、不満も出てくる」



先ほど言ったように私を特別扱いするとそういう声が出てくる、いやもうすでに出てきていたのかもしれない。
まあ今の学年は全員慣れて、私のことなんてどうでもよくなりそんな声もなくなったんだろう。

そして新入生からそんな意見が出ないようにしたい、ということだな。



「じゃあ布団かぶるのオッケーにしましょう」

「山梨お前なぁ」



真剣に聞け、といつも以上に真面目な声で言われるもんだから少し黙る。

だが、いやだ。



「…有井先生だけですよ。私にこれだけ諦めないで言ってくるの。他の先生はとっくに諦めて…いや、私の後ろにいる人が怖いから言わないだけかな？有井先生はこの学校で新任の先生だから面倒事を押し付けられてるんですねー」

「山梨」



真面目、いや怒っている声だ。

いつもの説教とかの声じゃなくて、怒り、って感じの。

図星だから…？いや、なんかそういうのだけじゃなくて


有井先生は少し間を開けてから、はあっと大きなため息をついた。



「頼むから、そこまで大人を毛嫌いしてくれるな」

「すみませんねぇ」

「…俺はしつこく注意していくからな。一年生の前でも」



私は勝手にどうぞ、と笑って席を立つ。

話は終わりだろうと思い、そのまま部屋を出た。



本当に、この先生はしつこい。

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