六十九枚目 ページ23
Aside
黒子が一軍に来て一週間後の今日は、交流戦がある日である。
その交流戦には私は行かず、月に一度の用事へ向かっていた。
「……ん？」
そんな用事に行く途中、ゲームセンター前を通ると見たことのある不良の背中が見えた。
確かこの不良、今日の交流戦出るはずだったんだけど…なんでいるんだ？
もう試合は始まっている時間だ、…コイツまたさぼったな。
「おい不良なにしてんの」
「っげ、布団野郎」
景品が取れなくてクレーンゲームの機械を蹴ろうとしていた、本来はここにいるはずのない不良に後ろから声をかける。
「お前休みの日でも布団被ってんのかよ」
「あたりまえでしょ。てかあんた今日試合だったんじゃないの？何してんの？今からでもいいから早く行けよ」
「るっせ、お前チクんなよ」
「…わかった、あのゲームで私に勝てたら考えてあげる」
そう言って私はカーチェイスのゲームを指さした。
すると不良はよし乗った、とまんまと私の作戦に乗る。
「金はお前持ちだろ？とーぜん」
「は？今日二百円しか持ってきてねぇから自分の分は自分で出せ」
「っち、もっと持って来いよ」
所持金二百円なわけないだろ。
そしてその間に私は虹村さんに不良がここにいることをメールする。
私たちがゲームしている間に来てくれたらいいなと思って。
結構ノリノリでハンドルを握る不良と、布団の中から手を出し仕方なくハンドルを握る私。
用事までは少し時間が余っててよかったもんだ。
「っしゃあ俺の勝ちぃ！雑魚がよぉ！」
「くそっ、ほんとお前に煽られるの腹立つな！！〇ね！！」
思わず汚い言葉が飛び出てしまうくらいコイツの煽りに腹を立ててしまった。
まあいい、背後に鬼の気配がしたので。
「ずいぶん楽しそうだなぁ、灰崎クン？」
「！？虹村！？サン！？おいくそ布団！てめぇチクらねぇって言ったろーが！」
「考えるっつったんだよばあか！」
布団の中でベロベロバーをしてやるとこちらに殴り掛かろうとしてきた。
その前に虹村さんが顔に一発キメる。そして頭にももう一発。
「山梨、ありがとな」
「あーいえ」
ただゲームしてただけだしお礼を言われるまででもない。
虹村さんは大人しくなった不良を連れて去って行った。
残された私は本来行くはずだった用事のある場所へ向かう。
それは月に一回あるカウンセリングなんだけど…正直意味あるのかなあって思ってる。
まあおばあ様がわざわざ嫌いな私のために用意してくださってるので？仕方なく行ってるわけですが。
．
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こたきんぐ(プロフ) - 。さん» お返事遅くなりすみません！いいえ…完結ではありません…続きます…また近々ぼちぼちあげます(泣) ありがとうございます！ (2022年11月7日 23時) (
レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
。 - 面白くてイッキ見しちゃいました！ちなみにこれは完結なんですか？ (2022年10月30日 22時) (レス) @page36 id: 309377f64b (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - (名前)まいさん» ありがとうございます！ぼちぼちやってきます…！！ (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
(名前)まい(プロフ) - 最高 (2021年8月14日 22時) (レス) id: ec16fd7069 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ぼた餅さん» ありがとうございます！お返事遅くなり申し訳ないです…。ほんと自分のペースになるんですが頑張らせていただきます！ (2020年8月16日 17時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2020年5月23日 20時
