13 ポアロという洒落た喫茶店 ページ14
.
「じゃあまたよろしくね！」
「はいこちらこそ！」
現在午後三時。
また仕事の都合で外へ出ていた私。
今回は後ろ盾してくれている前の会社の、元上司に会ってきた。
次の仕事の話で、結構大きな遊園地のホームページを新しくしたいらしくて、私のデザインが合うっていうから横流ししてもらうことになった。横流しってなんか嫌な言葉だな。
お腹が空く午後三時の今、平日だし、あまりこの時間帯は人がいないんじゃないかと思い、帰り道にあった喫茶店に寄ることにした。
その喫茶店はなんと、あの有名な毛利探偵事務所のあるビルの一階にある喫茶店。
なんだかいい雰囲気だし、勝手ながらも期待してしまう。
こういうのは友人と来たいものだったけど、わざわざ呼び出すのもなんだしと一人で扉を開け中に入る。
「あ、いらっしゃいませー！」
出迎えてくれたのは可愛い女性の店員さん。
輝く温かい笑顔で出迎えられ、もうこの喫茶店はあたりだと確証した。
ほわほわとしながら笑みを返し、一名様でよろしいですか？という問いに静かに頷く。
二人席に案内してもらい、座ったところでパチリとカウンターに座っているメガネの少年と目が合った。
「コ、コナンくん！？」
「Aさん！？」
もしかしたら彼は気づいていたのかもしれない、確証がなかっただけで、けど私は全く気づいていなかった。
だって女の店員さんしか見てなかったからさ！
なんでここに一人で、と口に出そうとすると、奥からまた見知った顔がお見えになった。
「わっ！お隣さんまで！？」
「おや、」
この喫茶店の名前、ポアロと書かれたエプロンを身にまとい、ぱちくりと大きな瞳を瞬かしたお隣さん。
私達三人の様子を見て、わけも分からない女の店員さんは一人首を傾げていた。
このお店には私達は四人だけ、やはり時間帯が良かったのかもしれない。
普段はもっと混んでいるかもしれないけれど、今日は空いていた。
「安室さんとAさんは知り合いなの？」
「コナンくんこそ、彼女とは知り合いなのかい？」
二人の間に何か普通は見えない火花のようなものが散ったように感じた。
二人は元々知り合いだったようで、なかなか仲良しに見える。
最近偶然が多い。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1593人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
礼 - すっごく面白いです！続き楽しみに待ってます！ (2021年12月12日 8時) (
レス) @page38 id: 1125244af9 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ぱるむさん» 流れは一通り書いているのですがちゃんとした文字に起こすのがすごく手間取っていまして…、ぼちぼち頑張っていきたいです！ありがとうございます！ (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - アイスあるさん» ありがとうございます！！返信遅くなってごめんなさい、マイペースですがぼちぼちやっていきます！ (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - 復活待ってます！すごく面白かったです！ (2021年2月15日 18時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (2020年5月27日 18時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2019年9月6日 17時
