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六枚 ページ8

Aside


その後、早く起きすぎた私は、そんな私よりも先に起きていた兄が作った朝食を食し、学校へ向かった。

たまに早く行っても罰は当たらないだろと、私はいつものように布団をかぶり登校した。

そして、体育館の横を通るとき聞こえてきた、女子生徒の声。





「私は……り…じゃ」




その声は遠くから聞こえてきて、言葉はとぎれとぎれに聞こえる。

だけど音色はなんともその本人に危機が迫っているような声で、多分もう三人くらいいる気がする。


布団をかぶっているからね、なんか五感が鍛えられてるんだよ。


私は朝早いし、教室に行ってもどうせ寝たりうろうろしたりしかしないので、まぁちょっとした好奇心でその場に向かった。




「あんた、やっぱり調子に乗ってるよね。そういうのほんと鬱陶しいからやめてくんない?」

「…調子になんか、乗ってませんっ」

「バスケ部のマネージャーだ何だか知らないけどさ、ちょっと男にべたべたしすぎじゃない?特に青峰君とか」

「青峰君とは幼馴染みなだけで…別に…」

「それだけじゃないからね?私の彼氏、アンタのこと好きになったとか言ってきたんだけど。なにしたんだよ」

「わっ、私は何もしてないです!」




陰からそっと覗くと、そこには女の修羅場が広がっていた。

三対一、そのうち三人は三年生だと思う。もう一人の…なんだあの発育の暴力、ピンク色の髪をした美少女。


多分話を聞いているところ、あの女の子が可愛すぎて嫉妬して呼び出しを食らったか、そもそも女の子が先輩が言っている通り、何かしたのか。

でも多勢に無勢ってのはいただけない。


私にはなにも関係ないけれど、暇だし、まぁちょっといい事しようかなぁ…みたいな。


そんな人としてどうなのかのことを思いながら、私は修羅場の中に入っていく。






「そういうの、良くないと思うんですよね私」






ゆらゆらと布団を揺らしながら会話に入った私を、その場の四人は口を開け、目を見開き私を見つめていた。


.

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こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます!!(好き) 少々お待ちをっ! (2020年5月22日 20時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 続編おめでとうございます!!(お前は早すぎんだよ) (2020年5月21日 22時) (レス) id: 1be42be6d7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます!そのお言葉嬉しい限りですうう!ほんとに更新遅いですが頑張ります! (2020年5月13日 15時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 応援してます!(短くてすみません()) (2020年5月13日 14時) (レス) id: d0b41bf1bc (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 手越さん» リメイク前!?大昔から…!あの時は本当に…ちょっとお恥ずかしいwありがとうございます!ぼちぼちですが頑張っていきます! (2020年5月13日 14時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2019年7月20日 12時

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