三十七枚 ページ39
Aside
「ほんと君影薄いな」
「すみません」
それで何か用かと問えば、彼は少し口角を上げ口を開いた。
「言った通りになりましたね」
「…どういうこと」
「マネージャー、入ったじゃないですか」
一度とぼけてみるも、答えをすぐに言ってしまうものだからむぐっと口を噤む。
黙りこく私を黒子君はクスリと笑った。
「お互い、頑張りましょう」
「頑張るよ。…黒子君はあと一週間くらいに昇格テストがあるんだっけ」
そんな話をしている私達をよそに、他の部員たちは帰っていく。
途中佐々木さんも帰っていったので、私は布団の中から手を出し手を振り別れを告げ、黒子君はまだ残るようでバスケットボールを手に持った。
「おーい黒子ーって変人山梨！」
しばらくして、体育館に私と黒子君しかいなくなると、ウキウキした声で黒子君の名前を呼ぶガングロがやってきた。
「なんで三軍の体育館にお前来てんの？暇なの？」
「るっせえな！俺は黒子と今からバスケすんの！てめぇは何でいんだよ！」
「マネージャーになったんだよ！」
「だからってこんな時間に…お前マネージャーになったのかよ！」
コイツと話す時いちいち騒がしくなるから喉が痛い。
まぁまぁと宥める黒子君に免じて私は落ち着く。
「青峰君も、山梨さんがマネージャーになるだろうって言ってたじゃないですか。何今更騒いでるんです」
「そっ、それはこいつのバスケを見る態度がっ…！ああもういいからやろうぜ黒子！」
黒子が言っていたあほみね君とやらはガングロのことだったらしい。
まるで光と影のような二人を見て、私は何故か何も言えず、バスケットボールを弾ませる様子から目が離せなかった。
「山梨さん？」
「っ？あー、何？」
「いえ、何だか様子がおかしく感じたので」
「気のせいでしょ。……私もいるわ」
「え？」
「私も黒子君の練習に付き合う」
私の発言に、二人は固まる。
ガングロからはいてどうするんだよという目が向けられている気がした。
「もしケガしたら、手当てするし。素人でもわかる癖とか、第三者から視点で見て教えるし…、とりあえず何か手伝う」
「……お前ってそんなやつだったか？」
「そういうニュアンスこの頃言われすぎて飽きた」
なんか腹立つとガングロに言われ、また布団を剥ごうとするので必死に抵抗する。
…黒子君は頑張ってるし、私がマネージャーになろうって思ったの一割くらい黒子君のおかげだから。
少しでも、力を貸したくて。
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こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます！！(好き) 少々お待ちをっ！ (2020年5月22日 20時) (
レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 続編おめでとうございます！！（お前は早すぎんだよ） (2020年5月21日 22時) (レス) id: 1be42be6d7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます！そのお言葉嬉しい限りですうう！ほんとに更新遅いですが頑張ります！ (2020年5月13日 15時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 応援してます！(短くてすみません()) (2020年5月13日 14時) (レス) id: d0b41bf1bc (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 手越さん» リメイク前！？大昔から…！あの時は本当に…ちょっとお恥ずかしいｗありがとうございます！ぼちぼちですが頑張っていきます！ (2020年5月13日 14時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2019年7月20日 12時
