布団少女はやりたい放題やりまくる。【黒子のバスケ】

三十一枚 ページ33

Aside


「どう、って」

「山梨さんはマネージャーとか、興味ないんですか」




真剣な声に、思わずたじろぐ。

桃井さんにマネージャーになってほしいと言われた、それで私はどう思ったっけ。

嬉しかった、そりゃそうだ友達がいない私に桃井さんは仲良くなりたいからと勇気を出して誘ってくれたんだもの。嬉しいほかない。

それに私、私の体はバスケが好きだ。遺伝的な問題もあるのかもしれないけど、あのバッシュが擦れる音、ボールをつく音、そのボールが網に擦れゴールが決まる音。
どれも心地よく感じる。

なんとも変態チックだが、それが私の素直な声なのだ。

けれどそんなこと人に言えるわけがない。
私にだって恥ずかしいという気持ちは備わっている。




「わかんないよ。
…そのあほみね君とやらは私が入ると思ってるみたいだけど、見当違いだね」

「青峰君です。…そうですか、残念です」




彼はそう言って口をキュッと結んで笑った。
彼の笑顔は儚く感じる。

ごめんね、私は布団を取ることができないから、君やあほみね君が言うように君達をサポートすることはできないんだ。




「黒子君は、頑張ってね。ダイジョブ、なんか黒子君はいける気がする」

「…そう言ってくれると嬉しいです。頑張りますね」




もう一度私はがんばれ、と言葉を残し、家路につく。



私が布団やら何やらで、迷い迷っているのは無駄だったかのように、数日後ある起点が舞い降りてくることになる。

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