プロローグ ページ1
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「おい。山梨」
冷たく呆れたような声が、授業中の教室に響く。
そんな声に反応し、くぁっと何かに阻まれ、くぐもった欠伸音がまた、教室に響く。
「……はい?なんスか先生」
「いやなんスカじゃねぇよ!なんで布団持ってきてんだよっ!!」
ピシリ、と教師が喝を入れるがそれは彼女を包む『お布団』に阻まれ、彼女はただ欠伸を漏らすだけだった。
彼女からしたら、無傷である。
「……あー、はい」
「はいってそれ今の返事なってねぇだろ!いい加減にしろ寝るな!!」
「そんなカッカカッカしてたら禿げますよ、まだ若いのに可哀想…」
「おい、俺は禿げる前提か。そしてそのストレスの原因は隠さずともお前なんだよ、おい、聞いてんのか」
「……」
「なんだ、やっと反省した……いや、お前っ!」
「……すぅ…お、ふとん、…それは、安い…ものだ……」
「叱られてる途中に、……寝るなっ!!」
ポスコーンっ、と容赦なく教科書で頭を叩かれ、彼女はふげっ、と間抜けな声を出し目を覚ます。
その次に出てくる言葉は、全て棘があり、毒もあり、なんとも幼稚な…と聞く人によればそう思うだろう。
まあそれに反応する教師も教師もなのだが。
そんな様子を見せられているクラスメイトは、ただただ教師に哀れみの目を向けることしか出来なかった。
布団、布団とは。
この教師を怒らせることを得意とした彼女にとって、命の次に大切な……大切なものである。
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革ベルト
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こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます!!(好き) 少々お待ちをっ! (2020年5月22日 20時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 続編おめでとうございます!!(お前は早すぎんだよ) (2020年5月21日 22時) (レス) id: 1be42be6d7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 暁月さん» ありがとうございます!そのお言葉嬉しい限りですうう!ほんとに更新遅いですが頑張ります! (2020年5月13日 15時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
暁月(プロフ) - 応援してます!(短くてすみません()) (2020年5月13日 14時) (レス) id: d0b41bf1bc (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 手越さん» リメイク前!?大昔から…!あの時は本当に…ちょっとお恥ずかしいwありがとうございます!ぼちぼちですが頑張っていきます! (2020年5月13日 14時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2019年7月20日 12時