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コナンside
昨日事件があって、ぐっすりと家で眠っていると、蘭がおっちゃんを起こす大声で目が覚めた。
時計を見ると七時で、休日の起床時間にしては少し早い気がする。
「蘭姉ちゃぁん…?」
「あっ、コナン君…!」
困惑の表情を浮かべた蘭に、違和感を覚え、蘭が視線を移した先を見るとそこには少し怖い表情をしている安室さんがいた。
こんな時間にどうして安室さんが…。いや、この顔は安室さんじゃない。
「どうしたの、安室さん…そんな、怖い顔して」
「…栃木、が、殺人犯の容疑者に、なったんです」
「え」
いつもAさん、と呼んでいた安室さんは栃木と呼び捨てし、珍しく額に冷や汗を流している。
それもそうだ、Aさんが殺人犯の容疑者?そんなはずあるわけがない、例えあの人が人を殺したとしても、証拠を残すはずがない。なんせ公安だし。
いや、それ以前にあの優しい雰囲気に隠された正義感が人殺しをさせるはずがない。
俺達が驚いている中、おっちゃんが呑気に欠伸しながら俺達の会話に入ってきた。
「ふわぁああ、なんだぁ朝っぱらから」
「お父さん!Aさんが、Aさんが警察に殺人犯の容疑者として連行されちゃったんだって…!」
「なっ、なんだってぇえ!?」
さっきまでほとんど閉じていた眼をこれでもかというほど開き、驚くおっちゃん。
俺も、驚きが隠せなくて、安室さんに詳しい状況を聞き出そうと目を合わせた。
「安室さん、Aさんは起訴されたの?」
「…いや、まだだと思う。ただ容疑者として連れていかれて、今警察署にいるみたいで」
「殺人ってことは…、蘭姉ちゃん!テレビ!ニュースつけて!」
蘭のそばにテレビのリモコンがあったので指示すると、蘭は慌ててテレビをつける。
丁度ニュース番組が画面に映り、そして、顔写真はなかったものの、容疑者としてAさんの名前が載っている事件が映った。
「…やっぱり、Aさんが犯人だ何ておかしいよ」
ねぇ、安室さんと見上げると、安室さんはそのニュースにくぎ付けになっていて、思わず首を傾げる。
「どうしたの、安室さん。このニュース見てなかったの?」
「え、えぇ…急いで家に出たもので、僕が見た時はニュースになっていなかったんです。…でも、そんな、まさか」
こんなにたじろぐ安室さんは初めて見たといってもおかしくない。
俺は、いや俺達はそんな安室さんをみて、余計に不安に駆られた。
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こたきんぐ(プロフ) - ありばばさん» こちらこそ読んで頂きありがとうございます!!泣いてくれたんですね…少しでも心動かせたみたいでマジで嬉しいです!番外編の方もし未読でしたら、お暇の時にぜひ! (2022年8月12日 20時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
ありばば - 良作をありがとうございます…!本当好きです、マジで、マジで!!一時はどうなるかとハラハラハラハラしてました泣きました。もっかい見ます (2022年8月11日 11時) (レス) @page47 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - \(^o^)/さん» もったいないお言葉です…。ありがとうございます!笑 (2022年1月23日 2時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
\(^o^)/ - 神作品とはこのこと、、、!!!679を680にしてやったぜ! (2022年1月19日 23時) (レス) @page47 id: 111ab3751f (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 眠夢_さん» ええありがとうございますー!!笑笑 その水拭いて差し上げたい…( ˘ω˘ ) 少しでも心動かせたようでよかったです笑笑 (2021年10月4日 15時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2019年4月5日 11時