211Q ページ23
Aside
「っはぁ〜〜〜」
部活に行き、着替えている途中、小金井先輩が大きく深いため息をついた。
どうしたと伊月先輩が聞くと、小金井先輩は顔をキリッとさせ、人差し指を立てる。
「いいか、俺の嫌いなものが三つある」
「あ、なんか始まった?」
「鳩と、アボカド、あと今からからの練習」
試合の後の練習ほど嫌なものは無いと、次は窓の外を見ながら短いため息をついた。
小金井先輩、鳩嫌いなんだ。アボカドは俺もあまり好きじゃないけど。
「長崎、どう思う?何倍だと思う?」
「三倍くらいですかねぇ」
「ははっ、そりゃないだろいくらなんでも」
練習量が増えるのは分かるが、何倍になるのか分からないのて推測している先輩方に、いつの間にか俺も巻き込まれた。
そりゃ、まあ、三倍はないか。俺も盛りすぎた。
「三倍、逝っとく?」
盛りすぎた、なんてことは無かった。
練習着に着替え終わった俺たちが監督の元へ行くと、輝くような笑顔で親指を立てながら恐ろしいことを言う監督がいた。
日向先輩から死んじゃう、という言葉と一緒に魂が出てきた気がしたんだけど、気のせいだろうか。
「三…三倍!?ちょっ、マジで!?いやあの…試合終わったばっかなのに…」
「え…、四?」
「やります!!」
これ以上余計なことを言ってはいけないと皆悟る。
監督の言った通り、いつものメニュー三倍はやったと思う。
でも、やはり皆まだこの前の試合を引っ張っていて。
俺はもう決めたから、前を見るけれど。
メニューが終わると、監督が集合をかけた。
「みんな…入部の時やったこと覚えてる?」
「あれっ…!?」
「やるのっ!?」
そういえば、と一歩後ずさる。
全裸はやばい、語彙力がなくなってしまうくらいやばい。告白ならまだしも、全裸は警察ものだ。
先輩たちは言っていた。監督は、やると言ったらやると。
「次はもう負けれないわよ、わかってる?冬は…寒いわよ〜ハダカ」
「え…冬…!?」
「ウインターカップ!全てをぶつけるのはそこよ!!」
そうだ、まだ終わってない。
夏がダメなら、冬に全てぶつけて勝てばいい。
諦めたらそこで終了、って、ほんとそうだよね。
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こたきんぐ(プロフ) - Lawさん» ありがとうございます!お待たせしました…、がんばりますっ (2020年5月24日 10時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
Law - とても面白いです!続きが気になります!頑張ってください! (2020年5月13日 0時) (レス) id: 6c5845ecc3 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れすれさん» ううありがとうございます……続編までしばしお待ちください…!!頑張ります!!! (2020年3月11日 9時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
れすれ(プロフ) - とても面白いです!!もう何回も読み直してます!応援してます。頑張ってください!!!! (2020年2月24日 9時) (レス) id: de6337fd23 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - アオさん» ありがとうございます!出来るといいな…。手作りいいですねぇ、私も手作り食べたいです!多めに買うのあるあるですねw続編は少々お待ちをっ! (2020年2月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年11月2日 20時