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Aside
「ひ、ひぃい助けてぇ…」
「うるせぇ黙れ!」
うわーん、と弱々しく泣く私の首に当てられる銀色に光るナイフ。
この人たち、目先のことで頭がいっぱいだ。
さっき羽渡の事件についてどうとか言ってたな…、羽渡…か、…公安が受け持っていた事件とも言ってた。
「あ」
ナイフを当て当てられている中、私が今の現状を整理していると一つの事件を思い出した。
それはきっと、今この犯人たちが求めている事件。
その事件が起きたのは約四年前。一人の男が刺されて死亡した事件。
その刺して殺した事件の犯人が羽渡という男になる。
そしてまさに、その事件を追っていたのは、降谷と、私。
なかなか状況がおかしな事件だったから、手間取って、最初は降谷だけだったけど私も加わったやつだ。そして資料を作ったのは私で、その資料を作ったメモリーを持っているのも私。
この爆発事件を起こした原因は、いわば、私達だったということになる。
「俺達は、羽渡さんが、冤罪だと思っているっ…!なのに、公安のやつらは無理やり有罪にしたんだ!」
「あの人がお前らの秘密を握っていたから、犯人にでっち上げたんだ…。最後まで羽渡さんは無罪を訴えていた、なのにっ」
グッと犯人の拳に力が入る。
…確かに、羽渡は知ってはいけない情報を盗んだ。
そう、盗んだの。
それは今まで私達が証拠隠滅していた事件の数件。
しかしそれだけで私達が殺人犯だとでっち上げるわけがない。
本当に羽渡は人を殺しているから、私はあいつに縄をかけた。
「羽渡は殺していない!死亡推定時刻の時、アイツは俺と電話をしていた!証拠もあった!俺は警察にその証拠を渡した、渡したんだ…けど、けど警察はあいつを有罪にした!」
「だから、資料を渡せ…、穴を見つけてやる…そして羽渡を、助けるんだ」
羽渡一人に必要に執着しているこの男三人。
…他に、何かあるんじゃないかなんて考えてしまうのは私の悪い癖。
しかし、結果を言ってしまうと羽渡は本当に人を殺している。
死亡推定時刻だって、ニュースでは流していないけれど偽装してずらしていた。
と、言うことは。
彼らは今、ただの八つ当たりをしているということになる。
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さち - おもしろくて続きが気になります。よろしくお願いします。 (2019年4月6日 16時) (レス) id: a3a6f8d111 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - はなさん» はじめまして!ありがとうございます(/ω\)私生活に落ち着きがもう少しでできるので、がんばって、更新します! (2019年3月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - はじめまして!一気に全部読んでしまいました!とてもドストライクなお話で素敵すぎて大好きです!!更新とても大変なことだとは思いますがこれからも応援しています♪ (2019年3月15日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れさん» ありがとうございますっ!近いうちに更新させていただきます!頑張ります! (2019年2月12日 20時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
れ - 全部一気にみちゃいましたら!凄いおもしろいです!待ってます、つぎの更新! (2019年1月20日 19時) (レス) id: de813ae323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年9月8日 14時