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Aside


「…そうですか。ふむ、どうしましょう」



殺してしまおうか、なんて声が後ろから聞こえた。

やっぱりこの声聞いたことがある。

でも脳が勝手に違う違うって否定してくる。
私の脳よ、冷静になれ。




「まずはジンに相談ですかねぇ」




銃を突きつけられたまま、私はそのまま後ろの男に命令されてとある倉庫前にやってきた。

男は私に倉庫の扉を自分で開けろと言ってくる。


私は大人しく開けると、中にいた一人の女の人が私に銃口を向けた。

まって、ここに犯罪者います後ろにもいます。怖い怖いお金あげるから助けて。


なんて、警察が言う言葉でないことを思いつつまた小さく悲鳴をあげる。

ほら、私か弱いからさ。




「…バーボン?その女何」

「そこらをうろついていたので、連れてきました」

「なにそれ、いつもみたいにさっさと殺しなさいよ」




タレ目で左目にタトゥーを入れた女の人はふっ、と笑って私に構えていた銃を下ろした。

よかった、警戒心は少し取れたみたい。なんというか舐められてる感じ。


ほっと内心少し安心していると、奥からまて、という低い声が聞こえてきた。


この声も、聞いたことがあって。




「…その女を、こっちに連れてこいバーボン」

「っふ、ジンったら正直動揺してるクセにクールぶっちゃって」

「黙れベルモット」



少し影になっていて見えなかった顔が、近づいていくうちに見えてくる。

あぁ、何も知らないふりをしていたかったのに、残念だ。




「…お兄さん」

「……お前、何もんだ」

「…私は、ただの一般人。散歩してて、ここに迷い込んだ。…お兄さんも、迷い込んだの?」

「お前と一緒にするな」




酷いな、と言って笑うとお前危機感ないなと睨まれた。

そうですね、危機感ない。


でも、ここには私の知り合いが二人いる。

あ、三人かな、お兄さんの隣にいるベルモットさんを入れたら。




「私早く帰りたいんですけど」

「無理だ」




だよねー、と思わず言いそうになったが顔に書いとくだけにした。



バーボンにジンにベルモット。

お酒の名前、格好が真っ黒。



私はどうやら黒の組織()のところに突入しちゃったみたいだ。


.

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さち - おもしろくて続きが気になります。よろしくお願いします。 (2019年4月6日 16時) (レス) id: a3a6f8d111 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - はなさん» はじめまして!ありがとうございます(/ω\)私生活に落ち着きがもう少しでできるので、がんばって、更新します! (2019年3月15日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - はじめまして!一気に全部読んでしまいました!とてもドストライクなお話で素敵すぎて大好きです!!更新とても大変なことだとは思いますがこれからも応援しています♪ (2019年3月15日 12時) (レス) id: 43ab538aea (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - れさん» ありがとうございますっ!近いうちに更新させていただきます!頑張ります! (2019年2月12日 20時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
- 全部一気にみちゃいましたら!凄いおもしろいです!待ってます、つぎの更新! (2019年1月20日 19時) (レス) id: de813ae323 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2018年9月8日 14時

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