171Q ページ32
Aside
「ありゃ、黒子も手に入れたんだ」
「うわっ、長崎も買ってきてるよ、やべえよこの二人」
「お前は、どうやって!」
人ごみから出てきて早々火神に食い気味で聞かれ、俺は思わず引きつった笑みを隠しつつ答える。
「え、と。まず仲が良かったラグビー部の先輩が事情話したら前を空けてくれて、ついでにラグビー部の人全員が協力してくれて、前に行ったらまた仲のいい先輩がいて、中学の時ちょっと助けたからそのお礼に…くれた」
「やべぇよ長崎…手に入れただけじゃなくて、貰ったって…」
はんぱねぇ、とぐったりしている周りは呟く。
俺もまさかこんな奇跡起きるとは思ってなかったよ。
そのあと俺達は、他の人達の分のパンも買って、屋上で待っている先輩たちのもとに向かった。
屋上につくと、先輩たちがジュースを買ってくれていて、おつかれーっとまるで他人事のように出迎えてくれた。
「こ…これ…例の…」
「あーいーよ、買って来たお前らで食べな」
「え?いいんですか!?」
「というか二つも買えたのか、スゲー…」
「一つは長崎君が先輩にもらったみたいです」
「もらッ!?」
黒子の言葉に、先輩たちは俺をバッと反射的に見て驚く。
そんな先輩にあははと笑みを零し、早く食べてみろよーっという同学年のチームメイトの声を聞いて、俺はパンの包装をはがし、いただきますと一口かじりついた。
「う、うま…い」
「僕、長崎君のこんな風に感極まった顔見たの初めてです」
「黒子も、早く食べて…」
感動している俺は黒子に早く早くと急かし、一口食べさせる。
「…!これは…めっちゃおいしいです」
「でしょ…。…俺も、黒子のこんな幸せそうな顔見るの初めてだよ」
その後、二つのレアなパンを皆で回し食いをした。
やはり俺はこれだけじゃ足りないので、後で買ったチョココロネの袋を開けて、はむりと食べた。
…チョココロネも勿論おいしいけど、さっきのパンは、禁忌に近いおいしさだ…。
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京香 - 面白いです (3月15日 18時) (レス) @page3 id: 5d3db323b9 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 沙也加さん» た、確かに!?長崎君の顔の広さを表現したすぎてうっかりしてました…ありがとうございます!!これは気になる!!お恥ずかしい! (2021年12月27日 0時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
沙也加(プロフ) - 169Qで「仲の良いラグビー部の二つ上の先輩を見つけた」という言葉なのですが、誠凛高校は、創立2年なので、2年生までしかいません。細かくてすみません。気になってしまって(^_^;) (2021年12月26日 22時) (レス) @page30 id: 20667333f4 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 141話の「心臓が死にそう」は「心臓が止まりそう」では? (2019年2月15日 10時) (レス) id: 9dc9d79e7e (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - はなにゃーさん» え、そんなこと言われたら嬉しすぎますよっ!?ありがとうございます、これからも頑張らせていただきます!! (2018年10月28日 20時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年8月3日 13時