８億当たったんで、仕事休みます。【名探偵コナン】

３５億 ページ37

Aside


「正直…なんで私の正体がどうとか気になるのかわからないから、どんなリアクションとれば正解なのかわからないんだけど…」

「素直なリアクションをとればいいわ」

「それもそうだね…」



本当に、何故そんな私を疑うような真似をするのかわからない。
コナン君と哀ちゃんは、最初より全然私の事を怪しんではいないけど、ちょっと悲しいのは変わりない。
そしてさっきから博士クッキーばっか食べて、夕飯食べれなくなるよ。


そういえばもう夕飯時か、と時計を見る。

するとコナン君が何か用事でもあるの？と首をかしげて言ってきた。




「いやただ買い物いかなきゃなーって」

「もうそんな時間か…。
Aさん、くれぐれも、内緒にしててね。僕、Aさんのこと信用してるから」

「ありがとう、わかってるよ。
また、変わらず私と遊んでね。秘密を知っちゃったからって言って距離置かれたらおばちゃん泣くから」

「…やっぱり、Aさんは変な人ね」




哀ちゃんにふっと笑われ、また地味にショックを受ける。

変な人だってたまに言われるけど美少女に言われると結構ダメージが大きい。




「褒めてるわ」

「どうしようどう受け止めればいいんだろう！！」




とりあえずそんな複雑な気持ちのまま私は自分が入れた珈琲を飲み干し、三人にバイバイして買い物へ出かけた。


最後の最後までコナン君に上目遣いでいわないでね、と言われたのでコナン君の秘密は墓の中まで持っていくことにした。勿論最初からそのつもりだったが。


私はスーパーで鶏もも肉を買って、鶏もも肉とニラ炒めでもしようかななんて考えながらカートを引いていく。

あ、そういえばつまようじもう家にない。たまにお弁当作るときにつまようじいるから、いっぱい入ってるの買ってたんだけどもう無くなってしまった。


なので私はつまようじもカートに入れて、可愛いリボンがつけられている美味しそうなお菓子セットもカートに入れてお会計を済ました。

私は買い物袋をぶら下げて家に帰っていると、見たことのある背中が見えたので足を止める。



「…話しかけちゃお」



何を思ったのか、二年前の私逃走事件の被害者でもある彼に、にやりと笑って近づいた。




「かーざみさん！」

「っ栃木さん！？……」

「だからどうしてどいつもこいつも無言で報連相しようとするんだよ」




私はどこぞの犯罪者かよ、と無言で降谷に連絡を入れようとしていた風見さんの携帯をピッと奪い取った。


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