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Aside
その後、あれはやりすぎだと怒ればきちんと謝ってきた。
いや、きちんとではなかった、顔を真っ赤にした私を楽しそうに笑いながらすみませんと謝ってきたのだ。
もう仕方ないと思えてきて彼を許す私は、すっかり彼のペースに飲み込まれているんだろう。
「じゃ、もうでますか」
「そうですね」
すっかり食べ終え、飲み終えた私達は立ち上がり、お勘定しにいく。
鞄からお財布を取り出そうとすると、その手を安室さんに押し返された。
「ここは僕が」
「何言ってんですか、私の方がいっぱい食べてますよ?」
「それでも、です。こんなときくらい男にカッコつけさしてください」
そんなこと言われたら黙って手を下ろすしかない。
ありがとうございます、と口を尖らせ言えばいえいえ、といつものように安室さんは笑う。
「安室さんはカッコいいですよ」
「好きになりました?」
「こういうところは別にかっこよくないんですけど」
お勘定を終え、ぶらりと喫茶店を出てから私はそう口を開いた。
安室さんはカッコいい。誰から見ても、どこから見ても。
色々スマートにこなすし、私をストーカーから守ってくれたりといろんな魅力がある。
そりゃもちろん実は公安でしたーとか、本当の名前を隠してまーすとかそういうのは私は遠慮するんですけど。
まあそれを含め彼はカッコよく見える。
でもなんでだろう、一般的にはただのイケメンなんだけどなぁ。
「安室さん、無理してません?」
「何でですか?」
「…なんとなく、です。なんというか、貴方の職業ってすごく大変なはずでしょ?それに喫茶店のバイトまでしてるし、絶対忙しいはずなのにこの二週間毎日って言ってもいい程私に、その、会いに来てたじゃないですか。今日だって…、大丈夫、なんですか?」
安室さんとは目を合わせず、目的もなく並列して歩きながら私は思っていることを口に出す。
「…大丈夫ですよ。僕が好きでやってるんです。僕が好きで、貴方に会いに行ってるんです」
「ぐっ、……すぐそうやって」
「本心ですよ」
変なことを言うもんだから目を合わせればニコリと綺麗に笑ってくる。
もう一度息を飲んで軽く安室さんをにらんでいると、あ、と聞いたことのある声が聞こえてきた。
「あれ、コナン君に沖矢さん」
「偶然だね!今からどこに行くの?」
ひらひらと手を振って二人を歓迎する私の隣では、何故か沖矢さんを睨むいつもと違った安室さんがいた。
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こたきんぐ(プロフ) - ぱるむさん» こちらにもコメントありがとうございます…!完結はしようとおもっていますので、、、申し訳ないです… (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - 復活待ってます!すごく面白かったです! (2021年2月15日 18時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - まいさん» ありがとうございます!更新ゆっくりになりますが、がんばりますっっ! (2020年2月22日 20時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - めっちゃ面白いです!!続き気になります!これからも更新頑張ってください^_^ 楽しみにしてます(^^) (2020年2月12日 19時) (レス) id: 51e87b9769 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - わさびさん» だぁありがとうございますっ!!まじですかw奇跡ですねwちょくちょく頑張ります! (2019年5月22日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時:2018年4月24日 21時