黄瀬涼太の幼馴染みだからといって、目立ちたがり屋ではない。【黒子のバスケ】【男主】

１８Ｑ ページ20

蘭side


Aは、呆れた顔をしながら俺の部屋から出ていった。




「お前さん、弟のことどう思っとん。」

「んー、下 僕？」

「最低な兄やな。」





今吉がそう笑ってくるが、俺は鼻で笑って答える。





「まあな。」

「糞っすね」

「先輩に何言ってんだコラ。」




チューっとAが持ってきたオレンジジュースを飲んで、俺と目を合わせないようにする花宮。

花宮は俺より頭がいい、うざいほど。それにバスケの才能がある、俺もあるけど。





「…けど、長崎サンの弟、あんま似てないですね。」

「そうか？結構似てね？俺の方が三倍イケメンだけど。」

「それ似とんか？でもワシはA君の顔の方が好きやな。」

「え…今吉…、弟に…手ぇ出すなよ？」

「そういう意味ちゃうわ！可愛ええやん、なんか。」

「…今吉サン結構キモいですよ。」

「花宮も言うようになったなぁー？」





また花宮はズズーっとオレンジジュースを視線を外しながら飲んでいた。





「そういえば、今吉俺の家何回も来てるけどAに会ったの今日初めてか。」

「おん、そうやな。…A君が女の子やったらなぁ。」

「だから今吉、やめろキモイ。…まぁそんなこと言ってAを怒らせてこればいいだろ。」

「A君怒るん？怒らせてみたいわー。」

「腐ってんな…。」

「花宮うるさいぞぉ。」





にんまり笑いながら花宮の肩をギチギチとつかみ、花宮は必死に目をそらしながら痛い痛いとこぼしている。
花宮もいちいち怒らせるようなこと言わなきゃいいのに。

あ、今吉とは残念なことに今の中学に入ってから一番最初に友達になったやつ。…友達だよな、こいつと。
なんか認めたくねぇ。






「あ、なぁ蘭。A君の部屋行ってもええ？」

「勝手にしろ。怒られてもしーらね。」

「怒られたら怒られたやわ。あのA君も男や、薄い本一つや二つあるやろぉ。蘭はバリバリあるけど。」





そういって今吉は俺のベット下を探って、俺のお気に入りの本を出してくる。





「コラ今吉、返しなさい。」

「…うっわぁ、マジかよ。全員巨乳じゃねぇか…。」

「男子はデカいのが好きなんですー。」

「ワシは形がきれいなんがいいなぁ。」

「おっさんかよ…」





その言葉に反応して、俺と今吉は花宮を抑え、脇下をくすぐる。



花宮は良いリアクションをしてくれて、それを見て俺達は愉快に笑った。



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