ファッションセンス皆無の時間 ページ33
Aside
次、学校に行った時、それはもう心配されましたとも。
殺せんせーはまた頭を地に擦り付けるように土下座し私に謝ってくれたし、頭の怪我はもういいのかだとか、耳の傷跡残っちゃうのだとか周りから色々言われちゃってまぁ。
そしてイリーナ先生からは私のせいでもあるかもしれないでしょ、なんて言われてこっそり高級チョコレートをいただいてしまった。ラッキー。
そしてその週の日曜日。
傷もお医者さんが言うには頭は完治し、遊びに行っても問題ないとのことだったので久しぶりの菊地原君とデートである。
耳はまだ包帯を巻いているけど、生活に支障はない。
待ち合わせ時間ちょっと前に、待ち合わせ場所のショッピングモールの入口へ行くと、もうすでに菊地原君が携帯を触ってそこで待っていた。
「お待たせ―」
「五分待った」
「だからまだ待ち合わせ時間じゃないでしょって！」
私が来たことに気付いた菊地原君は携帯を片づけ、そして私の左耳をさわさわと触ってきた。
くすぐったくて思わず小さく身をよじる。
「なぁに」
「別に。さ、行こ」
触ってきたかと思えば別に、だなんて。どっかのエリカか。
いつものことだけど、と諦めて先に歩き出した菊地原君を追いかける。
「私そろぼち服ほしいんだよね」
「…うん」
「ほらこのお店とか！」
「ダメ、こっち」
「えっ、めっちゃ道ふさぐじゃん」
私が最初に入ろうとしていた『らりぽっぷ』というお店の反対側のお店を指さす菊地原君。
まあ向こうのお店もかわいい服いっぱいありそうだし、どうせなら彼氏様の好みに合わせてやろうか、と肩をすくめながらそちらの店に入った。
「あ！これ可愛い〜。これとこれ合うよね！」
「……」
さっそく気になったトップスを手に取り、それに合うようなズボンを手に取る。
うんうんこのコーディネートは完璧だ、と一人満足するが、隣にいる菊地原君は苦笑いしているように見える。
「服が可愛くても合わせがへったくそだったら意味ないんだよな〜…」
「え？なに？なんか言った？」
「言ってない」
何か言うんだったら聞こえるような声で言ってほしいものだね。
．
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kkkko(プロフ) - アカウント変わってしまいましたが以前から何度も読ませて頂いております。難しいとは思いますが続きを楽しみにしています。 (3月24日 19時) (
レス) id: 058d8792d8 (このIDを非表示/違反報告)
出水紫苑 - 初コメ失礼します。出水紫苑です。突然ですが、交換宣伝という形で宣伝していただけないでしょうか？ご検討お願いします。 (2023年1月23日 10時) (レス) id: ea54a37ee4 (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - 初コメ失礼します！本当に面白くて一気読みしてしまいました！もう続きは書かれないのでしょうか？… (2023年1月1日 3時) (レス) @page35 id: fce29c8a64 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - まりりさん» 初めまして！ありがとうございます、嬉しいです！コメントいただいたのでちょっぴり頑張ってみました笑 ちょこちょこ終わりに近づけるよう頑張っていきます！ (2022年2月17日 1時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
まりり - はじめまして。本当に面白いです。いつか続きが出ることを願ってます！ (2022年2月16日 17時) (レス) @page33 id: c117514f52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2018年3月11日 14時
