サプライズの時間３ ページ19
Aside
「イリーナに誕生日の花束？何故俺が？君らが渡したほうが喜ぶだろ」
「そーいわずにさぁ、せんせ」
やっぱり烏間先生は気づいていない。
どうしよう、と固まっているとカルマ君がいつもの口達者を発揮し、無事烏間先生からイリーナ先生へ花束を渡す準備ができた。カルマ君もやるときはやるもんだ。
ワクワクしながら私たちは二人がいる部屋のリアル外で待機する。
殺せんせーがふざけた格好をしているが今は放置。
「誕生日おめでとう」
「…うそ、あんたが？」
花束をイリーナ先生へ突き出し、烏間先生はいつものような感じで渡す。
見た感じ、声を聞く感じ先生は喜んでるみたい。
なんだかドラマを見てるような気分になって頬が緩む。
「あんたのくせに上出来よ。なんか企んでるんじゃないでしょうね」
「バカ言え。祝いたいのは本心だ、おそらく最初で最後の誕生祝だしな」
「……何よ、最初で最後って」
あれ、さっきまでいい感じだったのに。
いっきに冷たくなる空気、烏間先生の言葉は当人ではない私から聞いてもちょっと冷たかった。
殺せんせーを殺した安全な未来の先に、お前は俺のそばにはいないといわれたような。
遠回しに、振られたような。
イリーナ先生はかつかつとヒールを鳴らし、私たちがいる近くの窓を開けて見下げた。
うまく隠れてたつもりだけどプロは騙せなかったみたい。
「…おかげで目が覚めたわ。最高のプレゼントをありがとう」
「イリーナ、先生…」
先生は私たちにおちょくられたと感じたのか。
それともまた違う何かか。
小さなバッグを肩にかけて行ってしまった。
殺せんせーはそっとしておきましょうと言っていたけどなんだかいやな胸騒ぎがする。
「…それにしてもさ、烏間先生。なんであんな言い方したんですか」
「なんか冷たくないっすか！？」
「まさか…まだ気づいてないんですか！？」
私の言葉に続いて、前原、ひなたちゃんと烏間先生を責める言葉を吐く。
すると先生はすごく冷静に返してきた。そこまで俺が鈍く見えるか、と。
「非常と思われて仕方ないが、あのまま冷静さを欠け続けるなら他の暗殺者を雇う。色恋で鈍るような刃なら…ここで仕事をする資格はない。それだけのことだ」
「烏間先生…」
烏間先生のいうことは一理ある。正直正論だ。
けど正論だけでは納得できないことがあるじゃん？
色恋に惑わされてへにょへにょになった刃だって、この教室では必要だったりするんだもの。
．
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kkkko(プロフ) - アカウント変わってしまいましたが以前から何度も読ませて頂いております。難しいとは思いますが続きを楽しみにしています。 (3月24日 19時) (
レス) id: 058d8792d8 (このIDを非表示/違反報告)
出水紫苑 - 初コメ失礼します。出水紫苑です。突然ですが、交換宣伝という形で宣伝していただけないでしょうか？ご検討お願いします。 (2023年1月23日 10時) (レス) id: ea54a37ee4 (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - 初コメ失礼します！本当に面白くて一気読みしてしまいました！もう続きは書かれないのでしょうか？… (2023年1月1日 3時) (レス) @page35 id: fce29c8a64 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - まりりさん» 初めまして！ありがとうございます、嬉しいです！コメントいただいたのでちょっぴり頑張ってみました笑 ちょこちょこ終わりに近づけるよう頑張っていきます！ (2022年2月17日 1時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
まりり - はじめまして。本当に面白いです。いつか続きが出ることを願ってます！ (2022年2月16日 17時) (レス) @page33 id: c117514f52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2018年3月11日 14時
