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"すみませんお待たせしました！"
「迷ってるのかと思いました笑。良かった。」
"探してくれようとしてました？"
「迷子は動かないで待ってるのが鉄則です笑。」
我々は、彼女に少しだけ意地悪な質問をぶつけてみた。
"今日の写真は、XmasプレゼントとしてSNSにアップするんですか？"
「……Xmasプレゼントは、今日の勝利って事で笑。寒っ……大丈夫ですか？もう少しで帰りますか。」
流石は頭の切れる全日本の司令塔。
うまい言い回しではぐらかされた。
正直、それなりに距離は縮まったと思っていたのだが、電話中の彼女の表情を見るからに、我々との間にはまだまだ距離があるのだと思い知らされた。
"はい、連れてきてくれてありがとうございます。"
「こちらこそ、どういたしまして。」
流石にこの日の結城は早朝からフル稼働、疲労の色を隠しきれず帰りの車内は沈黙が続いた。
やがて、結城の家に車が到着。
"今日は一日お疲れ様でした。"
「お疲れ様でした。…ってすみません…」
"どうぞお気になさらず"
一段と寒さはきつくなり、イブも着々と終わりに近づいていく。
まるで駆け込みの様に、再び結城のスマホに着信だ。
「はいもしもし…あ、お疲れ様です。
この前はありがとうございました。
はい、もう……凄かったです。
あ、えっと…今カメラあって、あそうですそうです麻生さん。そういえばお知り合いでしたね笑。
後で折り返しても大丈夫ですか？
はい、ではまた後で、はーい…… すみません。」
"いえ…"
車を降り、結城の家に置かせてもらっている取材用の車へ歩き出そうとしたその時
「そういえば」
"ん？"
「Merry Xmas.」
そう言ってポンと投げられたのは
"手袋…？"
「いつもカメラ持つ手が寒そうだから笑。
良かったらどうぞ。
遅くまで連れ回したお詫びと、イルミネーション付き合ってくれた御礼です。」
" プレゼントなんて何年振りだろう……"
「そんな良い物じゃないですよ笑。
じゃあ、また明日。おやすみなさい」
「おやすみなさいです。」
電源を切り忘れていた助手席のカメラが、密着スタッフの音声を拾う。
"手袋あったけぇ……。
あ、Merry Xmasって言い忘れた…
……ん？あ……"
帰り道、我々は降りしきる雪の中で、寒さに身を縮こませた大きな背中を見た。
密着VTRの編集中に気づいたのだが、先程の映像、カメラの視界の奥、結城の家のドアノブにご注目。
彼女の元にも
しっかりとサンタクロースは来ていた様だ。
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リエ(プロフ) - はじめまして。楽しく素敵な作品で一気読みしました。続きが気になるので、よろしければパスワードを教えていただきたいです。 (4月6日 7時) (
レス) @page50 id: 3e6db03f03 (このIDを非表示/違反報告)
ろん(プロフ) - 初めまして。とても惹かれる作品で一気読みしてしまいました！！！もし可能でしたら、続きのパスワードを教えていただきたく思います！お待ちしております。 (3月24日 23時) (レス) id: 4ab3d6e2fc (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 初めまして。とても素敵な作品で楽しく読まていただいております。続きが気になるのでよろしければ、パスワードを教えていただきたいです！よろしくお願いいたします。 (1月14日 13時) (レス) id: 0f292486a4 (このIDを非表示/違反報告)
flover(プロフ) - 初めまして。とても楽しく作品を読ませていただいております。何度か読み返しており、続きが気になりました。もし宜しければ、パスワードをお教えいただけないでしょうか？よろしくお願いいたします。 (1月3日 19時) (レス) id: aeaa3e44b3 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 初めまして。とても楽しく読ませていただいております！もしよろしければパスワードをお教えいただけないでしょうか…？よろしくお願い致します。 (12月13日 20時) (レス) @page50 id: 415a57413e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虎鉄
| 作成日時：2019年10月27日 16時
