19話 ページ20
「……ふる…さん……で…ハイ……」
「君は……で……れは……モット……頼んだぞ…」
いつの間にか眠っていたらしい…
そっと目をあけると知らない車の中で外から微かに声が聞こえる
状況を掴もうと身体を起こそうとしたが
助手席が開いたので思わず寝たフリをした
「…風見さん
彼女はまだ眠っているようです」
風「そうか、俺は行く所があるなら
君はその女性を先に連れて行ってくれ」
「はい！」
…誰だろう
安室さんは…一体どこに…
薄目で対象を観察してみた
テキパキとした動きにスーツ…
私の知る限りこの人たち…
殺し屋だｯ！！！
そう確信した瞬間全身が震え出した
『…っ…ぅ…』
思わす漏れた声が運転席に移動していた男の人に聞こえてしまったようでこちらに振り返った
「…目が覚めたか」
『ｯ……え……は…はい』
ガッツリ濡れた後のあるジャケットで目元まで隠しながらそーっと身体を起こした
「安心しろ
指示があるまでお前に危害は加えない
…大人しくしていればな
とりあえずシートベルトをしてくれ」
…この人私の事バカにしてるわ！！
指示があるまで…なんて指示が出たら瞬殺するってことじゃない！！
恐怖に負けないように眉間に皺を寄せながら
必死に頭を回転させる
今はこの人と2人…
何処かに連れていかれたらもう逃げられない
…よしっ
『あの…っ』
「何だ」
『……アンクレット…知りませんか？』
「…アンクレット？」
『…っ…死んだ母から貰った…大切なものなんです……あれがなかったら…わたしｯ……ｸﾞｽ…ｯ…』
「えっ…、ちょ、ちょっと待て！泣くな！」
『…うぅ……ｸﾞｽﾝ…うぅ…』
…やっぱダメかな…
…最後の駄目押しｯ！！
『…お願いしますｯ……』
身を乗り出し彼の手に触れながら上目遣いで語りかけた
「……っ…交換条件だ
探すのを協力したら その母親の事を詳しく話せ」
『ありがとうございますっ！！
…嬉しいっ！！！』
「ｯ……
ちょっと待ってろ、電話して聞いてやるから！
大人しく座ってろよ！」
頬を染めながら慌てて車外へ出た
「…す…せん……実は……で……」
彼が電話に集中し少し車から離れたのを見計らって静かに車から抜け出し
裏路地を一目散に駆けた
・
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 503人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
芹奈(プロフ) - こんにちは、7話なのですが、世良ちゃんは「真澄」ではなく「真純」です。修正お願いいたします。 (2021年6月25日 20時) (
レス) id: 6feba31318 (このIDを非表示/違反報告)
莉亜(プロフ) - コメント失礼します！！夢主ちゃんが私と同じ苗字でびっくりしましたwこれからも頑張ってください (2021年6月23日 14時) (レス) id: 6a10e782a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まる | 作成日時：2020年6月5日 18時
