救済はとんでもないハードモードだった。【鬼滅の刃】

鍛錬 ページ12

私は次の日から本格的に鍛錬を始めた。

鱗滝さんには止められたが、懇願したら折れてくれた。

錆兎や真菰と同じものをこなす。雪花も「おねーちゃんと同じことがしたい！」と言ったが、ついていけなかったので結局諦めていた。

初日は飛んでくる罠を避けるのに手惑い、かなり重傷を負ったが、日に日に罠をそもそも踏むことなく走れるようになってきた。

素振りも毎日千本やった。

滝行も、受け身の練習も、刀の練習も、基本的な鍛錬も一からやり直した。

元柱だからって、ここで手を抜いてはいけない。

そして私は半年後、岩を斬った。

ーとは言っても鱗滝さんが用意したものではない。

山にある普通の岩だ。

錆兎が岩を斬る時期に合わせて、正式に斬る。

錆兎が選別に臨むまでの間も、私は鍛錬をひたすらし続けた。

前の人生では水の呼吸が体に合わず、氷の呼吸を編み出した。

そちらの方が使いやすいので、今の人生では氷の呼吸を最初から極めようと思う。

呼吸に慣れるため、鱗滝さんに川に落とされる代わりに、私は雪に埋められた。

そのおかげで寒さには慣れたし、
氷のような空気で肺が痛まないように特殊な呼吸も編み出せた。かなりきつかったけれど。


しばらくして、義勇が鱗滝さんに連れられてきた。

……！？ 蔦子さんはどうしたの！？

鱗滝さんの話によると、祝言を挙げた数日後、蔦子さんが鬼に襲われたらしい。

奇跡的に一命は取り留めたものの、助かる見込みは低いという。

そんな……助けられなかったの？

私も、前の人生で経験していないこと全てを把握は出来ない。

私のやっている事は、全部無駄だったってこと？




ある日、錆兎と義勇が岩を斬った。

私も用意された岩を斬る。

遂に選別の時が来た。

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