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「…元太、よけて」
元「…やだ、まだ二人でいたい」
「うみくん探してるよ」
元「ねえやだ。他の男呼ばないで」
今度は甘えたな人格が舞い降りたらしい
元太に、ため息を吐く。
そんな綺麗なお顔でコロコロと変わる表情、
声色は世の女性がほっとかないわけだ。
中「元太――！！いるんだろ！！」
どんどん強まる強打音に、ドアの心配が
膨らみ、返事をしようとしたとき、
元太の大きな手に口をふさがれる。
「ッ、？！」
元「じゃあ俺だけの跡つけさせて」
瞬間、首元に元太の顔が近づき、着ていた
トレーナーの襟元をずらされたと思うと、
ふに、と柔らかい感触の後に「ちゅ、」と
小さなリップ音が響く。
あ、と声を出そうとしても、口は片手で
塞がれたままで、くぐもった小さな
かすれ声となって空気に消えてゆく。
元「まだ、誰のものにもなんないでね」
低く、ちいさな声で呟かれた次の瞬間、
柔らかい感触の跡に「ぢゅっ」とキツく
吸いつかれ、驚きで身体が固まる。
キツく数秒吸いつかれ、音を小さく立てて
離れたそこは、確認しなくても赤く
なっているだろうとぼんやりと考える。
宮「海人？いないの？」
中「いーーや絶対いるね。おい元太！！！」
ガンガンと音が変わり、現実に引き戻される。
元「…ん。誰にも見せちゃダメだよ？」
「なにしてんの…ファンデーションで隠さなきゃ」
元「それもダメ！意味ないじゃん」
「なんの意味だよ。ほんと、びっくりした」
満足げに跡をなぞった指先を掴み、非難する。
まったく気にした素振りのない様子に
ため息をつきながら、内心でばくばくと
脈打つ心臓音が聞こえないように
必死で冷静に振る舞った。
元「ドキドキしたでしょ」
かぷり、と耳たぶに噛みつかれ、
変な声が出そうになるも、口を押えてなんとか耐える。
きっと睨んでもにこりと微笑まれるだけだった。
「人をからかってる暇あったら部屋の前の
カイトたちをなんとかしてきなさい」
熱や感触が残る鎖骨と耳たぶを押さえながら
言うと、当の本人は緩んだ笑顔を見せながら
「ハ〜イ」と言ってドアに向かった。
ギャアギャアと騒がしくなる入り口に
耳を塞ぎながら、備え付けの鏡をみると、
トレーナーでギリギリ隠れるラインに
真っ赤な花びらがひとつ散っていた。
勘弁してよ、とあきれる一方、蘇る記憶を
忘れようと両頬をぱん、と強めに叩く。
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エキゾチック幸助(プロフ) - ゆきのさん» コメントありがとうございます！もっとみんなに頑張ってもらいたいですね… (2021年11月5日 19時) (
レス) id: c19b7f2284 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの(プロフ) - 楽しく読まさせていただきました！！げんげんが積極的なの容易に想像つきますよね〜好きな子に攻める割に意識してもらえないっていう…(笑)げんげんに負けないようにみんな頑張れ！！(笑) (2021年10月14日 0時) (レス) id: 90724bbd28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エキゾチック幸助 | 作成日時：2021年10月9日 14時
