Manager Tiger4

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中「わかるのって？なんかわかるんだよね。
おれ結構Aのこと見てるから」


「えぇ…」




困惑しつつ、水の入ったコップと口を切った
漢方の袋を手渡され、受け取る。

漢方を店員さんに聞いてまで買ってくれる
うみくんって、めちゃめちゃ優しいじゃない…




中「すっげ〜苦いらしいから覚悟しなよ」


「…まじっすか」




真顔で言われ、飲もうとした手が止まる。

なんとも言えない色の粉を見つめ、
意を決して飲むと、とんでもない味が口に広がり、
慌てて水で流し込んだ。




中「いや飲むのへたくそかよ」


「だって“こんなまずいとおぼわな”がっだ」


中「あっはウケる！ほらりんごジュース
買ったからこれで流しな」




背中をさすりながら渡された紙パックの
りんごジュースを受け取って飲む。

爆笑しながら見てくるうみくんに、今まで
感じてた感謝の気持ちが吹き飛びそう。




中「落ち着いた？まあ無理したバチが
当たったんだよ。これに懲りたら
無理する前に休むんだな」


「何も言えないです…でもありがとう、
こんなにしてくれて」




偉そうに言われても、まったくもって
その通り過ぎて言い返せない。




中「俺もそうだし、みんな心配してるから。
忙しい時期だけど、自分がいっぱいいっぱいに
ならないようにっていうのを前提でやりなよ。
無理されてもおれ嬉しくない」




真剣なトーンで言われて、
素直に言葉を受け取る。

普段はマイペースで子どもっぽい
うみくんだけど、やっぱり年上らしい
しっかりしたところはあるんだなあと思い直す。




中「じゃ、俺稽古戻るわ。今日はちゃんと
寝てること〜。明日の顔ですぐわかるんだから
無駄なことは考えないように」


「はい…」


中「ん。いつもありがと。おやすみ」




ポンポンと頭を優しく撫でられ、
部屋を出ていくうみくん。

ゆっくりベッドに身体を倒して、息を吐く。


明日、みなさんに謝らないと。

心配を掛けたこと。無理してしまったこと。


そして、もううみくんに怒られないように、
スケジュール管理をちゃんとすること。


社会人として、人間として、無理は禁物だって
身をもって思い知った出来事でした。







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