カルテ十七枚 ページ23
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安室side
「お待たせしました、アイスコーヒーとジャムトーストです。」
『あ、はい！ありがとうございます！』
例の男は何やら真剣に見つめていたパソコンの画面からパッと顔を上げ、それは幸せそうな顔をした。
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さっきから思っていたけど…
この人いちいち行動が可愛い。
先程去り際に聞こえた声も子供のように無邪気でつい笑ってしまった。
「お名前を伺っても？」
『え…っと、久度瀬寮と申します。』
つい先程休憩に入った。
これでこの人について探れる。
「向かい、座ってもいいですか？」
そう問うと彼は少し驚いた顔をした。
「お昼ご飯ですか？」
『まぁ、そんなとこです』
パソコンを机の端によけながらも、その視線は常にジャムトースト。
「甘い物…お好きなんですね。」
『大好きです。特にマーマレードが好きで…でもブルーベリーも捨てがたいです。あ、でもでも、他のも好きですよ。ジャムだけじゃなくてティラミスとかそういうのも…』
いきなり饒舌になった彼は、弾んだ声でそう語り出す。
『っ！すみません…』
「いえ、構いませんよ。」
『こんなんだから馬鹿にされるんですよね…ついこの前も甘いもの食い過ぎだと知人に説教されて』
右手の人差し指で、頬を掻く寮さん。
…指輪はしてない。
結婚はしていない可能性が高い。彼女は…いるかもしれないが。
そして爪がそんなに長くない…。
何か手先を使う仕事でもしているのか。
「それは災難でしたね、でもティラミス…。いいかもしれません。」
『？』
「今度試作を作ってみましょう。その時はぜひご意見を聞かせて頂きたいのですが…」
『俺が試作品を？…いいんですか！？ぜひやらせて頂きたいです！』
思ったより食い付きがいい。
「ええ、もちろん。もしよければ電話番号を交換させて頂いても？」
『わかりました。』
「じゃあちょっと待ってて下さい。携帯取ってきます。」
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頭に残っているのは、寮さんのパソコンのメールの内容。
そこには薬品名と思われる略語と、
"TI"の文字。
そして
«「最近、ボルドーって男の話をよくするわね」»
「寮さん…貴方のこともっと知りたいな」
何かがある。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
その頃…
『(「俺の女に何してんだ！」みたいに逆上されて、カツアゲ？とかなんか揉め事になるかと思った…)』
ほっと胸を撫で下ろし、ジンからのメールに返信する寮だった。
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Указать - カロナール24錠のところ、文字化けが発生しております。後、いつも素敵なお話をありがとうございます。 (2019年8月12日 1時) (
レス) id: 3506ccb36c (このIDを非表示/違反報告)
松の葉(プロフ) - 腐るのであれば、BLのフラグをたてた方が良いのでは……？勘違いであれば申し訳ないです (2019年8月10日 9時) (レス) id: 0752d2fe1f (このIDを非表示/違反報告)
びょう(プロフ) - 15本目の何時も通り〜〜の所の字が化けちゃってますよ。ps.更新ありがとうございます。作者様を応援しております。 (2019年8月3日 21時) (レス) id: 0b0984a937 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - とても面白いです！！ (2019年7月30日 17時) (レス) id: 19c16fa711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ビルト・イン・スタビライザー(笑) | 作成日時：2019年7月6日 18時
