守りたい (5/11) ページ24
Aちゃんがすこし気まずそうに目線を落とした。
「意味…？」
「俺が、」
顔を上げたAちゃんと目があった。
「Aちゃんのこと」
一度あった目はもう離せなくて、
Aちゃんはもう俺以外目に入らないって顔。
たぶん。
ごくりと息を呑んだ。
「ラストオーダーの時間になりますが何か注文されますか？」
繋がった糸は簡単に切り離された。
「あーじゃあ…俺はビールで、Aちゃんはどうする？」
ポーッとオレを見つめて、恋してる顔。
「Aちゃん？」
すこし笑って呼んだらすぐに我に帰って
「梅酒のソーダ割りで」って言った。
「じゃ、それで」
すこし緊張感が溶けた空間。
あんなに俺のこと恋してるって顔で見つめてたのに
今はただの友達みたいに、無邪気に笑ってる。
「お腹いっぱいです」
案外Aちゃん簡単にいけちゃうかもって思ったけど
急に遠くに行っちゃう感じがするし、
なかなか手強いのかもしれない。
ラストオーダーの飲み物を店員から受け取って、
ちっちゃく「ありがとうございます」って笑いかけた。
しれっとモテる、んだろうな、この子。
「Aちゃんモテるっしょ？」
俺の言葉に目ぱちくりさせて頭を横に振る。
「まったくモテたことないです、自分でも不安なくらい」
そう言って笑うけど、ご飯も作れちゃうし適度に気遣いできるし
もちろんそれだけじゃないけど、
彼氏いないのが不思議というかラッキーというか。
どうしても好きになった。
「んじゃ…そろそろ出よっか」
「はい」
1人で生きてける子なんだろうけど、
俺が守んなきゃって思った。
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つき(プロフ) - sailさん» 素敵なコメントまでくださって、とてもうれしいです（ ; ; ）こちらこそ、ありがとうございました。今日はいい夢が見られそうです。 (2020年12月10日 12時) (
レス) id: 7ed4157c8a (このIDを非表示/違反報告)
sail(プロフ) - とってもとっても素敵な作品すぎてコメントさせていただきました。ふたりのもどかしい距離にキュンキュンしました！素敵なお話をありがとうございました。 (2020年11月9日 13時) (レス) id: 68c0c1ca67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つき
| 作成日時：2020年5月5日 0時
