3話 ページ10
ぱっと目がさめると、真っ暗で何も見えない。
目が慣れてくれば木製の天井が目に入った。
そう私の家と同じ木製の天井…
実はさっきまで阿津賀志山にいたことは夢だったんじゃないだろうかと思って、布団から上半身を起こし、当たりを見渡す。
いやここどこ。家じゃないわ。そして夢でもない。
そして、部屋の端にある鏡に写ったのは、鏡の中から自分を見ている今剣、
そういえば、眠すぎてあんまり考えられてなかったけど、岩融に今剣とこちらを見て言われたような気がする。
ということは、あの鏡に写っているの私…?
いやいや、でも今剣は短刀で顕現されるはず。私が持っていたのは2メートル近くある大太刀だ。
身長だって165くらいは絶対にあるだろう。景色変わってなかったし…
でも、今剣は昔は6尺5寸の大太刀だったと聞いたことがある。それの状態で顕現されたということだろうか。
そもそもこの体の持ち主はどこへ?
私がどうしてここに来てしまったのかも全然分からない。
疑問で頭が埋め尽くされる。
よし一旦状況を思い出して整理してみよう
普通に授業を受けていたはずなのに
本当に?何か、大事なことを忘れている気がする。
名前を呼ばれたような気がして、目を開ければもう阿津賀志山で今剣に成り代わっていた
何を忘れているの…、いくら考えても思い出せない。
というか、名前?
私の名前ってなんだっけ?
そんな、名前を忘れるなんてことあるわけない。
自分の呼吸がどんどん早くなっているのがわかる。
自分の名前が分からないことが、
「怖いっっ。どうしてっ、なにも名前のこと思い出せないの。大事なことなのに」
息が苦しくて生理的に涙が出てきた。途端、襖がすぱーんと開かれて、ぎゅっと抱きつかれ背中をさすられる。
「もう大丈夫だから、なにも怖いものなんてないから。落ち着いて息を吸え!ほら、スーハーだ」
心地いい背中のさすり方と、一緒にスーハーをやってくれたおかげで、だいぶ息が落ち着いてきた。どうやら過呼吸になっていたようだ。
「落ち着いたか。そんなに焦って思い出す必要はない、焦るほど分からなくなるからな。ゆっくり思い出していけばいい。それに、関係ない事をしている時ほど、思い出したりする」
確かに、それはあるな。どうやって帰るかも分からないし、考えても思い出せない以上、思い詰めつすぎもよくないかもしれない。
人生、楽しんだもん勝ちっていうし。ポジティブシンキングで行こう!
はい、シリアスおしまいでーす。
560人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
林 - よっっしゃゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!更新されとるでぇぇぇぇ!!!!!続きすっごく楽しみにしています!御忙しいとは思いますが、これからも頑張ってください! (2020年9月5日 0時) (レス) id: a938136fc3 (このIDを非表示/違反報告)
ノルン(プロフ) - ふぉぉぉぉ!!更新されとる!!やった!更新お疲れ様です!!続き読めて嬉しいです!有り難う御座います! (2020年9月1日 1時) (レス) id: a576ecff6a (このIDを非表示/違反報告)
もち米(プロフ) - かなさん» コメント、ありがとうございます!返信もなにもかも遅くなってしまって申し訳ないです。このお言葉を糧にして、なるべく更新を頑張っていきます! (2020年9月1日 1時) (レス) id: 85fb984252 (このIDを非表示/違反報告)
かな - え?こんなところで終わりです?まだ何も始まってないですよ?この小説好きなので、ゆっくりでもいいですから、更新お願いします。 (2019年9月20日 1時) (レス) id: d7e3d4614a (このIDを非表示/違反報告)
和菓子(プロフ) - 黒猫さん» 黒猫さん、コメントありがとうございます!展開が遅くて申し訳ないのですが、続きが気になると言っていただけるなんて。応援力出ました。少しでも更新が早くできるよう頑張っていきます! (2019年6月17日 0時) (レス) id: 4dc34b2f3d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もち米@前は和菓子 x他1人 | 作成日時:2019年5月3日 1時