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消される【神月いのり/ユウミ】 ページ19

意識をなんとか取り戻し、改めて外に出ようとしたとき。

私の肩に何かが咲いた。

花だ…ということは、天秋さんか。

花から、声が聞こえてくる。

《わたしは、いずれあなた達をここから(・・・・)消そうと思っています。》



《抗えますか?あなた達に。》



《わたしの事を受け入れてくれた、優しいあなた達に。》

私を、消す?

天秋さんが?


…そうか、そのためか。

私の逃げ場所をなくすために、あなたは私に近づいて親切にしたのか。

全部、あなたの計画の中だったんだ。


そう思うと、とてもショックだ。

たぶん、私がもっと未熟だったらそのまま精神を崩壊させていただろう。

胸がじんじんする。

涙も出てきそうになる。

でも、今は感傷などしていられない。

きっと、帝華さんが勘付いてこちらに来てくれるだろうから。

それまで、時間稼ぎをしなければ。


私は、天秋さんの元へ歩んだ。

「先程のお話…本当?」

天秋さんは無言で頷く。
だからなんだ。といった顔で。

「残念ね。私、あなたのことは大好きなのだけれど」

「でも、嫌いになりましたよね」

とんでもないことを考える割に、模範的な解答をしてくる人だ。

私は微笑む。

「いいえ。私、今でもあなたのこと…好きよ。

でも、かといって消されても良いというわけではないわ」

「いのりさん。あなたは…」

何を考えているのか。

とでも言うつもりだろうか。


あえて答えてみせるとすれば、なんにも考えていない。

私は、本心のまま述べただけだ。


帝華さんが戻ってくる。

あとは、頼みます。

そんな思いを勝手に託しながら、私は怜加さんを探しに外へ出た。

捕食、想い【瀬戸内帝華/蓮@雫3318】→←其々の糸。【一夜闇@紫龍】



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ミコトまんじゅう.(プロフ) - (やべえ政府の所にはキャラの性格上行くのはあれだしな………大樹でのんびりします(((() (2020年2月15日 15時) (レス) id: 910d2712c0 (このIDを非表示/違反報告)
天秋(プロフ) - いっぱいになりましたね〜!もう四章かぁ…早いなぁ…。 (2020年2月15日 9時) (レス) id: f69f9f0f1e (このIDを非表示/違反報告)
蓮@雫3318(プロフ) - 更新しました!上限です。 (2020年2月15日 9時) (レス) id: 57a1a02777 (このIDを非表示/違反報告)
蓮@雫3318(プロフ) - 更新します (2020年2月15日 8時) (レス) id: 57a1a02777 (このIDを非表示/違反報告)
紫龍@トニック割り - ミコトまんじゅう.さん» コハルちゃんも政府の所に来たら?((((( (2020年2月15日 7時) (レス) id: d104d608cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:omizu x他2人 | 作者ホームページ:無い。  
作成日時:2020年2月11日 23時

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