【リレー小説】この無慈悲な世界に能力で希望を【第二章】 (ページ4)

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手駒と警告【瀬戸内帝華/蓮@雫3318】ページ4

私が一人で川にいると、あの二人がやって来た。そして、私はその人達に目を向ける。

すると、一人の女の子が私を見て、震え出す。

そして、震えた声で

「帝華…さん…」

と、名前を呼ばれた。私は想定外の事に目を見開く。

彼女は、私にそっくりだった。

いや、顔自体はあまり似ていない。だが、彼女は紅白のオッドアイに白銀の髪。

だが、問題は其処ではない。この子は…

「…誰…？」

と、伝えると、痛々しい程顔を歪ませる。

だから私は

「…覚えてないから、ちゃんと友達に成りましょう？勿論、隣の…えーと。」

「いのり」

「いのりさんも。さあ、お花見に行きましょう。」

と、私は笑う。嗤う。ワラウ。

私達は向かう。大樹の元へ。

…私は、新たな手駒を手に居れた。と、心の中で嘲笑う。

いのりさんに睨まれたから私は更に完璧な笑顔を見せる。

いのりさんもそれを見て、私の警戒心を解く。

…私はいつかこの本性を見破られるのか、この私が欲するのを失うのではないか。

そう、静かに頭で警告がなっていた。

そして大樹の元へ行くと、一人の女の子が

「皆さんの能力を………見せてほしいな」

と、宣言をする。

私は無舞…先程名付けた音の無い着地をして、その子を驚かす。そして、

「私も見せてほしいな。その能力？ってヤツ、持ってないから。」

と、言うとコイツ大丈夫か?という視線を浴びる。確かに此処に来てかなり暴れたけどそこまでの視線は送らなくていいじゃないか。と、不貞腐るとその女の子が私におずおずと話し掛ける。

「…貴女も、能力持ってるじゃないですか。」

と、言われる。今度は私がきょとんとして、その子にいい放つ

「……病院行く？」

すると、私の背後に何かが回る気配をして、また気付かないフリをする。

肩に手を置かれて、

「あの…」

と、話し掛けられた。
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