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56. ページ18

光が目の前から波の様に引いた後、腕を退けると足元には穴。

「うわっ!…びっっっくりしたぁ…」

「まふ驚きすぎな」

後ろに尻餅をつく勢いで飛び退き、ばくばく言う心臓を落ち着かせる。

そらるさんにツッコまれたが、それどころではない。

落ち着いてから、穴をそろそろと覗き込む。

底は見えない。底なし穴?

落ちない様に後ろに下がりながら立ち上がる。

周りを見渡すと、壁にも天井にも穴、穴、穴。

隙間なく、と言ったら変だろうか。それぐらい敷き詰められて黒いぽっかりした丸い円が空いている。

「七乃は…」

キョロキョロと見るが、目に映るのは黒い穴ばかり。

せいぜい僕達の足元か中央にしか足場がない。

ん?だったら…

後ろをばっと振り返る。

僕の後ろにいたいかさんとるす君がキョトンとした顔で僕を見る。

その奥で、見覚えのないフードを被った銀髪頭が一つ…

ニヤリとその少年は笑って、いかさんとるす君を片手ずつ両サイドの穴に突き落とした。

僕とさかたんを押し退け、中央の何もない所へ穴を器用に飛び越えて着地する。

「るす君といかさん!手伸ばして!」

逆さまに落ちていく二人にそう叫ぶ。

さかたんがいかさんの手を、僕がるす君の手を掴む。宙づりになった二人をそらるさん、うらたさんの力を借りて引き出す。

「危なかったぁ…怪我ない?」

「俺は大丈夫」

「私も」

何はともあれ、無事でよかった。

胸を撫で下ろし、銀髪の少年・七乃を真正面から見据える。

「…へえ、お互いの信頼は一応あるんだ。面白い」

フードを脱いだ顔は時雨君にそっくり。違う所は銀髪に目の色が紫の所。

流夜と同じ様な言葉を放った事に僕達が一言も言えない時間の中、初見から一切変わってない怪しい笑みで、七乃は言う。

「ここまで来れたって事は、音矢達はあっさり君達を通しちゃったのかな?弱いなぁ、みんなみんな。そこにいる君たちだってどうせそうなんでしょ?」

こちらに指を指して、揺れる黒服を翻しながら七乃は続ける。

「信じ切って信じ切って、挙げ句の果てには守るかどうか解らない約束交わしてさ?そして裏切られて信じてたのに!って。信じてたんならそんな約束するなよ。本当人間って馬鹿だよねって思うんだけど。違う?」

人間、馬鹿な生き物。

時雨君の人格達に会ってから、死ぬ程聞いてきた言葉だ。

でも、それは間違ってる。

肩を竦めて語る七乃には、悪気はないはず。

なら。

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いむいむ - 狐白さん» いつも嬉しいコメントありがとうございます!こちらも勇気付けられました! (12月17日 14時) (レス) id: dc78839770 (このIDを非表示/違反報告)
狐白 - あと、見捨てないです。いむいむさんに勇気づけられたから。内容も全然大丈夫ですよ!!頑張ってください!! (12月17日 0時) (レス) id: 4b6152b8a6 (このIDを非表示/違反報告)
狐白 - いむいむさん、語彙力少なくとも自分よりはあると思うので大丈夫ですよ!((ごめんなさい、自分なんかと比べるの失礼ですね (12月17日 0時) (レス) id: 4b6152b8a6 (このIDを非表示/違反報告)
いむいむ - 狐白さん» なので、勇気付けれて本望です! (12月5日 18時) (レス) id: 675fd3e6db (このIDを非表示/違反報告)
いむいむ - 狐白さん» ありがとうございます!私もたまに病んで自虐がちになるので、同じような人を助けてあげたいなって思いで作りました。 (12月5日 18時) (レス) id: 675fd3e6db (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いむいむ | 作成日時:2017年11月13日 12時

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