#2 ページ38
その後、お兄さんはゆっくり噴水から出てきて
「今日暑かったしちょうど良かったわ」
っと服の袖を絞りながら弟さんを睨みつけている。
「兄ちゃん暑がりやし、そうやろうなっておもてん！」
二人の会話を聞きながら
私はカバンから持っていたハンカチをお兄さんに渡した。
「あの、こんなのじゃ意味無いですけど、メガネは拭けると思うので…」
「いえ、ありがとうございます…」
「兄ちゃん首輪貸して、とりあえず付けるわ。」
カチッと音がして首輪をつけられたコタローくんを見ると
不服そうな顔している。
「ほんと助かりました。
ありがとうございます、
あの、後日改めてお礼したいんで
お名前聞いてもいいですか？？
俺、亜生って言います。
んで噴水で泳いでたのが兄の昂生です。」
「泳いでへんわ！！お前がぶつかってきたんやろ！」
2人の掛け合いはまるで漫才を見てるかのようで
私は思わず笑ってしまった。
「すみません、笑っちゃって、
私はAって言います。
お礼なんて別に大丈夫ですよ！
ちゃんと飼い主の元に戻ってもらえただけで。
それより大丈夫ですか？昂生さん風邪ひかれますよ？」
私がお兄さんの方を心配そうに見ると
「大丈夫です、アホは風邪ひかんから」
っと言って彼は笑っている。
「アホか！アホも風邪ひくわ！ってかアホちゃうわ！」
「声でかいって！Aさん怖がってまうから静かにして！」
「なんで俺が怒られなあかんねん…」
「ふふっ、おふたり面白いですね、
でも本当に風邪ひいちゃいけないので
早く帰ってくださいね、私もそろそろ帰ります。」
そう伝えると「あのっ！」っと彼に呼び止められた。
「はい？」
「よく来られるんですか？？」
「ここですか……？」
「はい！」
「天気がいい日はたまに…」
「じゃあ、またコタロー散歩させるんで
その時会ってもらえますか！？」
「はい、もし見かけたら声掛けてください。」
笑顔でそれだけ答えると
彼は満足したようだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 116人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
木葉林檎(プロフ) - HATHUTAさん» コメントありがとうございます！凄く嬉しいお言葉感謝です！m(*_ _)mまたよろしくお願いいたします(*´︶`*)♥️ (2023年2月24日 15時) (
レス) id: 6f2b6533e8 (このIDを非表示/違反報告)
HATHUTA(プロフ) - 盛山さんの長編拝読しました！林檎さん（勝手に呼んですみません）のお言葉で長くなってしまったとありましたがいい意味で読み易い長さでとてもキュンとしました。不器用ながらに真っ直ぐな感じがイメージしやすくて読んでいて入り込めました^^これからも応援してます (2023年2月11日 22時) (レス) @page36 id: f9b555f004 (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - mさん» リクエストありがとうございます！新山さん素敵な人ですよね(^^)♪シュチュエーションなどなければそのまま書かせていただきますね┏○ﾍﾟｺｯ (2023年2月2日 4時) (レス) id: 850b8e0902 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - リクエスト失礼します！さや香の新山さんでお話書けたりしますでしょうか？？宜しくお願いします🙇🏻💧 (2023年2月2日 1時) (レス) id: cde51804fe (このIDを非表示/違反報告)
木葉林檎(プロフ) - ﾃﾝﾌﾟﾗ衣さん» リクエストに添えるかどうか分かりませんが、短編で1つ書かせていただきました！シチュエーションなどあれば是非またかかせていただきますのでよろしくお願いします🙇🏻♀️՞ (2023年1月23日 3時) (レス) id: 850b8e0902 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：木葉林檎 | 作成日時：2023年1月20日 5時
