【SAO】白雪の姫 part3

安らかな眠りを ページ30

*エイダside*


布団に入ったはいいものの、昼間の出来事のせいで脳がしっかりと冴えてしまったようで、なかなか寝付くことが出来ない。

あ｢ねえ、キリト君。｣

隣で眠る彼が起きているかもしれないと、ダメ元で声をかけてみたが戦闘、食事、睡眠が大好物の彼は起きるはずもなく、隣で安らかに寝息を立てるままである。

あ｢むぅ…｣

少しくらい気になって眠れなかったりしないの？

完全な八つ当たりだ…

そのまま寝転んでいるわけにもいかず、寝付けない原因そのものである少女のベッドに腰掛け、顔をのぞきこんだ。

その可愛らしい顔は少しだけ歪んでいて、思わず右手を差し出して彼女の頬を撫でる。

もし…もしもこの子がたった一人でSAOに来てたのなら…ずっと、この世界を独りで…

この小さな子供が、そんな数年を辿ってきたのだと思うと、いてもたってもいられず、少女の眠るベッドに潜り込んだ。

あ｢…おやすみなさい。明日は目が覚めるといいね…｣

この子が少しでも安心して眠れますように…そう思いながらその小さな体を抱きしめた。

歪められていた少女の表情が少し緩んだ気がした。

微睡みと驚愕と…→←作者から

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