雨降る夜に待ち合わせを【桃】 (ページ20)

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なんで、この歳になってまで相合傘なんかしてんだろう
　
　
　
これは仕方ないことだった、全ては雨のせい
　
　
　
雨が降るなんて聞いてない
　
　
　
　
　『『神田さん、よかったら入っていきませんか？送ります』』
　
　
　
　
傘を持ってなかった私は、この言葉に甘えるしかなかった
　
　
　
　
　
彼にはバレないようにチラッと横顔を見ると
　
　
　
　
相変わらずメガネとマスクでちゃんとは見えないが

　
　
　
メガネの隙間から凛々しい綺麗な目が見えた
　
　
　

睫毛ながっ
　
　
　
こんな格好するなんて本当に芸能人なんだ
　
　
　
1人静かに落ち込む
　
　
　
　
『あの、』
　
　
　
「はいっ」
　
　
　
見てるのがバレたと思って焦る
　
　
　
『あの、家はどこなんでしょ？』
　
　
　
「あ、家！そうですよね、すみません」
　
　
　
しっかりしてくださいよ～と彼は笑った
　
　
　
　
　
　
無事、マンションに到着
　
　
　
道中は道案内をしてあんまりお互いの話をしなかった
　
　
　
　
「わざわざありがとうございました」
　
　
　
『いやいや、こちこそ。それじゃあ、おやすm
　
　
　
　ｷﾞｭﾙ～
　
　
　
　
彼のお腹からだった
　
　
　
　
「ふふっ、お腹空いたんですか？」
　
　
　
『みたいです、』
　
　
　
耳が赤くなる彼
　
　
　
かわいいな～
　
　
　
　
　
　
「簡単な物しか作れないけど、よかったら食べていきますか？」
　
　
　
　
　
　
　
　
　
この時、上げたのが間違いだったのかな
　
　
　
　