気づけば隣にきみが。 Ren.N (ページ16)

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--- Ren side ---

家まで送るという俺の提案を拒むAちゃん。

この大雨の中、傘無しで帰るのはちょっと無理やろ。

俺の言葉で雨の量を確認して戸惑う彼女の手を引き、最寄駅で一緒におりた。

『あ、電車…』

廉「いいねんて(笑)送ってくわ」

『もう、本当にごめんね』

俺の傘に控えめに入ってくるAちゃん。

さっきもそうやったけど、隣に並ぶといつもより小さく感じる。

『傘、持つの大変じゃない？変わろうか？』

上目遣いで俺の顔を覗き込む仕草に思わずドキっとさせられる。

…え。これ無意識でやってるんよな？///

廉「大丈夫やで、もうすぐ着くやろ？」

『ごめんね､､､』

廉「ありがとう。」

『､､､え？』

廉「こうゆう時はありがとうって言っとけばええんよ。さっきから謝りすぎ(笑)」

そう言うとAちゃんは、顔をあげて笑顔で

『ありがとう』

って。
自分から言わせたその言葉にまた胸が鳴る。

それからしばらく歩くと彼女の家についた。

廉「雨ひどいから早よ家入り？また明日な」

『…永瀬くん！ちょっと待って』

来た道を戻ろうと背を向けたところで呼び止められ、振り向くと小さな手に腕を掴まれる。

ちょっと待っててと言われて、玄関に立っていると

『これ良かったら使って。あとこれもよかったら』

渡されたのは、タオルと飴ちゃん。
肩濡れちゃったから拭いてって、飴ちゃんは帰り道のおやつにしてって。

『本当にありがと。気をつけて帰ってね』

貰った飴ちゃんを1つ口に入れて、彼女に手を振った。

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