可愛い山本くんは私の彼氏です。短編集

Red carnation. ページ1

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かれこれ1ヶ月会えてない画面の中の彼、山本祥彰くんは、今じゃすっかり有名人。



QuizKnockでライターを務めるまでは、毎日のように一緒にいることが当たり前だったのに、今では月に一回会えるか、会えないかぐらいの頻度だ。



＿＿会いたくてたまらない。



山本くんに「僕の事は気にしなくていいから、いつでも連絡してよ。」といつも言われているんだが、どうしても私の私情で彼の仕事を邪魔することは、出来なかった。



気がつけば、1ヶ月も会えていない。




「……会いたいよ、、」




早く彼に会って、ぎゅって抱き締められたい。



早くその温もりに溺れたい。強く強く思うほどに、寂しくなって、涙が零れた。



ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ



こんな時間に誰だろう。と不審に思いながら、私は涙を拭いて、扉を開けた。




「……っ、ど、どうして、」



山本「…Aちゃんに、すっごく会いたかったぁ。」




ずっとずっと会いたかった彼は、すぐに私を腕に閉じこめて、苦しいぐらいに抱き締めた。



着ていたTシャツには、少しだけ汗が滲んでいる。



もしかして、私のために走ってきてくれたの…？




「わたしも、会いたかったっ、、」




彼の腕の中で、堪えていたものが、また溢れ出した。それに気づいた山本くんは、私の顔を見て少しびっくりしていたけど、私をもう一度抱き締めて、頭を優しく撫でてくれた。

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