名探偵の姉【名探偵コナン】 (ページ8)

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Ｆｉｌｅ６ページ8

食事を済ませた後、夜も更けたことだからと寝るために部屋に移動する

彼女は蘭の部屋で布団を敷いて寝る事になった。ソファで構わないと言ったもののそんなとこで寝かせられないと押し切られたのだ

暗い室内で、２人はお喋りに花を咲かす。なにせ数年ぶりの再会なのだから、話題が尽きる事はない

学校の事、友人の事、空手の事、父親の事、コナンの事、楽しそうな蘭の話し声に、彼女は安心と、少しの心配が募る

蘭が一向に話題にしない、新一の事だ

『…新一が心配？』

彼女の言葉に、蘭は口を閉じる。無言は肯定の証だと、どこかで聞いた気がした

「…優希さんは、知ってるの…？新一がどこで、なにしてるのか」

『…えぇ。知ってるわ。でも、それを教える事はできないの。ごめんね』

「…っなんで…」

小さな悲痛の叫びに、彼女は身を起こす。ベッドに近づいて、横たわる蘭の頬にそっと手を添えた

こちらを見つめる、不安に揺れる蘭の瞳に、彼女は申し訳なさそうに、困ったように笑った

『…ダメね、私もあの子も。蘭ちゃんを不安にさせて。でもね、信じて欲しいの。あの子は必ず貴方の元へ帰ってくるわ。今すぐは無理でも、きっと…だからお願い蘭ちゃん。あの子の帰りを、待っていてあげてくれる？』

＿信じて欲しい

言葉から溢れるその想いに、蘭は＂きゅう＂と、胸が締め付けられるのを感じた

なんで、どうして、聞きたい事は沢山あるのに、それらのひとつも言葉にできない

けれど、彼女の想いを、なにより自身の新一への想いを、踏みにじりたくはなかった。だからこそ蘭はたった一言を彼女へ告げる

「…うん、信じるよ」

頬に添えられた彼女の手に、自身の手を被せる。にこりと笑って見せれば、彼女は目を見開いた後、泣きそうな顔で笑った

『ありがとう蘭ちゃん』

その日、数年ぶりに２人は同じベッドで眠った。幼い頃に大きなベッドに小さな２人で眠ったように

残っているであろう不安を全て消し去るように、彼女は蘭をしっかりと守るように抱き締めて眠りについた

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翌日、『楽しみにしててね』という言葉と共に早々に毛利家を出ていった彼女

その言葉に首を傾げるコナン達だったがその日のうちに意味を理解する

「すげぇなコリャ…」

「わぁ…流石優希さん…」

「はは…(おいおい…いくらなんでも多すぎだろ)」

コナン達の目の前には包装された贈り物があふれんばかりに積み上げられていたという