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翌朝武道が教室に入ると、Aは席に座り本を読んでいた。
武道「あの、七種さん!」
「?あぁ、花垣武道君、おはようございます。」
武道「おはよう…えっと…昨日はありがとう。その…昨日の傷なんだけどさ…夜風呂入る時絆創膏剥がしたら、ほとんど治ってたんだよね……何か特別な薬でも塗ったの?」
"ほとんど"とは言ったが、傷が綺麗に消えていた事に驚いて、昨晩武道は大声を出して母親に怒られたのだった。
武道がドキドキしながら聞くと、Aはニコリと笑った。
「別に何も。キミの回復力が良いんじゃないですか?」
良かったですねと、まるで話は終わりだとでもいうように言われ、武道はそれ以上何も問う事は出来なかった。
午後になり、授業もそろそろ終盤に差し掛かった時、先生が声を上げた。
先生「しまった…渡さなきゃいけないプリントがあったのに準備室に置いてきてしまった…このクラスの数学担当は……七種か。すまないが取ってきてくれないか?」
この部分は黒板消さないで置くから、と先生は手を合わせる。
Aは面倒と思いながらも、学校では全力で猫を被っていたので了承し教室を出た。
プリントを持って教室に戻る途中、ベルが鳴り授業が終わってしまったので、急ぎ足で歩いていると、昇降口で武道が龍宮寺に肩を組まれていた。
「花垣武道君。」
声を掛けると武道と龍宮寺、そして彼らと共にいた武道の彼女の橘日向がこちらを振り向く。
武道「さ、七種さん…」
「帰るんですか?それならこのプリントを持って帰って下さい。」
佐野「タケミっち、誰それ?」
出入り口付近にいた佐野が、Aたちの方へ近寄った。
武道「あ、同じクラスの七種さんっす。」
佐野はふーんと言うと、Aを見る。
Aは佐野と目が合うと、その肩で小さな呪霊がニヤニヤと笑っているのに気が付いた。
佐野「え、何?肩がどうかした?」
「いえ、肩にゴミが付いてまして。取ってあげます。」
Aはニコリと笑うと、佐野の肩をサッと払う。
その瞬間、肩にいた呪霊はボロリと消え去った。
「では私はこれで失礼します。」
挨拶をすると、Aは教室へと戻って行った。
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子持ちししゃも(プロフ) - 七竈さん» コメントありがとうございます!ひぃひぃ言いながら読んで頂いてありがとうございます😂早くアニメ2期やるといいですよね!わたしも楽しみです🥳アニメ放送されたら是非また読みに来て下さい! (2021年12月15日 14時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
七竈(プロフ) - とっても面白かったです!アニメしか見ていないので32以降はまだ見ませんが、アニメで続きが放送されたら必ず、この作品を見に来ます!私好みのストーリーの進み方で常々、ひぃひぃ(感激&最高)言いながら読んでました。素敵な作品をありがとうございます!! (2021年12月15日 14時) (レス) id: 7180261b9c (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 杜綦さん» コメントありがとうございます!今後も是非お楽しみ下さい! (2021年12月13日 0時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
杜綦(プロフ) - 続編楽しみです! (2021年12月12日 23時) (レス) @page40 id: d8bb1d3459 (このIDを非表示/違反報告)
子持ちししゃも(プロフ) - 華さん» ありがとうございます!早くパス解除出来るように頑張ります! (2021年12月11日 23時) (レス) id: 22a32664aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:子持ちししゃも | 作成日時:2021年10月23日 15時