We'll be alright!! (ページ25)

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Seoungcheol ページ25

俺達は制作陣に波止場へと呼び出された。
「1日で痩せちゃってパンツが落ちてくるんだけど」
俺がぼやいていると前にいたAヒョンが振り向く。
「上げてやろうか？」
「いい…、いいってば！イテテテテテッ！吊ってる！」
「Aヒョンやめてクプスが不能になったら責任取ってくれるの？」
ジョンハンが迷惑そうな顔で言うとAヒョンは一瞬考えるように片眉を上げ、俺から手を引いた。
「あいにくこの子が入れるサイズの檻うちにはないからな～」
「エサ代もかかりそうだしね～」
「ディエイ？」
「バナナでいい？バナナだけだと怒る？」
「怒るし勝手に俺を飼うな！！もうやだ頭痛い…」
Aヒョンと話してるとたまに自分の頭がどうにかなるんじゃないかと心配になる。因みにヒョンに関してはもう手遅れだという認識でメンバー全員の意見が一致している。非常に残念だ。

「俺たちこのままずっとやられてるの？」
「もうやられるもんか」
波止場に向かう中、メンバーが口々に制作陣への恨み言を言い始めると、Aヒョンが口角をにっと上げて笑った。
「これ以上好き勝手されちゃ困るねぇ～」
のんびりした言い方だけどAヒョンの笑顔は完全にブラック入っている。この人刺激すると格闘家の血が騒ぐからあんまり煽らないでもらいたい。被害に遭うのは俺たち、いや俺だ。
波止場に出ると既にスタッフがカメラを回して待機していた。まるでこれから殴り合いでも始まるようなシチュエーションだけど、これはあくまでも撮影なので皆笑顔は絶やさない。
「鶴翼陣戦法だ！」
スニョンの掛け声で横一列に並んだ俺たちは両隣と腕を組んで固く結束した。隣のAヒョンも鼻息を荒くしている。
「引き離せるもんならやってみろ！」
スニョンは更に大声で制作陣を煽った。
まさしく俺達の決意を表す陣形に気持ちを後押されてスタッフに向かって行くと、次第に、待ち構えるカメラの前に何かが用意されているのが見えてきた。
「ん？……なに、なになに！！」
「米だぁああああああ！！」
見えてきた食料に俺達の固いはずの結束は一瞬で引き離された。弟達は食料目掛けて一目散に駆けて行った。
「ったく、あいつら…」
未だに俺と腕を組んだままのAヒョンが、爽やかな海風に負けない大きな溜息を吐く。

さあいよいよ、逆襲の始まりだ。