高熱<章大> 2 ページ7
すばるSide
必要なもんを持って章大の部屋に戻る。
「ハァ…ハァ…」
布団の中で汗をかいて、荒い呼吸をする章大。
熱、上がりきったかな。
持ってきたタオルで汗を拭いてると、章大が目を覚ました。
「ハァハァ、すばにぃ……」
「ん、しんどいなぁ。ちょっとお熱だけ計らせてな。腕上げるんしんどいやろうから、耳で計るで」
耳に体温計を突っ込むとすぐ鳴った。
さっきより大分上がってもうてる。
「章大、ポカリ飲み」
「んん、…いら、ん…」
「いっぱい汗かいてるから、水分とらなあかん」
背中を支えて起こしてやると、ほんの一口飲んだだけで、ベッドに沈んだ。
あかんか。
氷水が入った氷嚢を、首と脇の下に当てる。
「…ハァハァ、んん…」
「ちょっと冷たかったなぁ。でも気持ちええやろ？」
ちいちゃい子にやるように胸の辺りをトントンとリズム良く叩いていたら、すーっと章大の瞼が落ちていった。
水分飲まれへんし、このままやと明日朝一で病院やな。
そんなことを思いながら、章大の様子を注意深く見続ける。
しばらく時間が経っても熱が下がる様子はない。
章大の体温ですぐあったまる氷嚢の中身を変えていると、部屋の扉がノックされた。
「大丈夫か？」
入ってきたのはひな。
「ひなか。ちょっと熱高い。水分もとらへんから、俺の出勤に合わせて病院連れてくわ」
「そうか。今日きみ当直やから、帰るときに章大も連れて帰るように頼んどくわ」
「そやな。ありがとう」
さすがひな、よう気まわるわ。
「んん…、信にぃ……」
「ごめん、うるさかったか？」
俺たちの声に反応するように章大が目を開ける。
深い眠りにはつけてないんやな。
「章大、起きたついでに着替えしよか。ひな、章大の服出して」
ひなと二人がかりで章大の服を着替えさせる。
「よっしゃ、さっぱりしたな」
「章大、明日、俺が病院行く時間に章大も一緒に行こうな。ちょっと早いけど頑張って起きてな」
「…びょーいん、行かへんもん」
拗ねたような口調で言った章大はそのまま布団にもぐった。
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koma(プロフ) - とろりん子さん» とろりん子様のこと、知れば知るほど似たところがあり、全く関係ないとは思えません。本当にありがとうございました。すみません、他の方のリクエストが見えないので、お二人のコメントを別枠にうつし、ここから削除させていただきます。よろしくお願いします。 (2016年6月1日 16時) (
レス) id: c170da9f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：koma | 作成日時：2016年4月9日 0時
