悪役の善人 其ノ壱【※裏切り】

五感の優れた合格者 ページ36

〜Aside〜

「俺、今回が初任務なので、色々迷惑掛けるかもしれないですけど……」

竈門さんは少し不安そうに私を見た。

…申し訳ないですが、私を嫌いになっていただきましょう。

「初任務なのは聞いてるわ。

正直言って足手纏いはいらないんだけど、指令だから仕方なく一緒に行動してあげる。

…あと敬語は止めて。

他人に敬語使われるの嫌いなの」

「あ、う、うん」

傷付いたような顔をする竈門さんに、少し良心が痛む。

「嗚呼、一つ言い忘れてたわ。

……私、アンタの事仲間と思ってないから」

「……………。」

「それじゃ炭治郎、さっさと行くわよ」

「…あぁ」

竈門さんは何かを考えるような顔をしてから返事をした。

…お館様から今年の最終選別合格者はそれぞれ、感情が分かる程に五感が優れているとお聞きした。

…偽るのは慣れてます。

匂いさえも偽ってみせますよ。


周りの人達の話を聞いていると、ふらふらと生気の無い顔で道を歩く青年を見つけた。

…どうやら今回の鬼の被害者の和己さんらしい。

竈門さんがこちらを見た。

話を聞きに行こう、という視線だ。

私は軽く頷き、竈門さんと一緒に和己さんの元へ行った。



〜炭治郎side〜


……何だろう、この人………


初対面なのに凄く嫌な事を言ってくる人だ。


だけど……何だ…？


一つ一つの言葉に嘘の匂いはしない。


……だけど、“本当の匂いもしない”。


“俺の事を仲間と思っていない”と言われたが、その言葉にも、本当の匂いはしなかった。


…どういう事なんだ……？

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すいません最近ちょっとスランプ気味でして…
文章が短いのは、原作を私が覚えていないので、読み直すからです。
流石に読み直していると話を書くのにすごい時間がかかるので……
すみませんm(_ _)m

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