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悪役が慕われる所以 其ノ漆 ページ10

〜No side〜

「白城?白城!!?」

「まだ謝ってねぇのに…」

「あんなに悪く言ってすまなかったって…」

「まだ死ぬなよ…」

他の隊士を救い、自身は意識を失ったA。

それとは逆に、救われた四人の意識と視界は、はっきりとしてくる。

Aの薬術は優れている為、Aの調合した薬は、即効性で強い。

「解毒薬の調合の仕方、誰か分かるか…?」

「手元は見てたが…確か……これと、これと…あとこれを混ぜてたと思う…」

「でも、違ってたら…どう、すんだよ…薬だぜ…?」

腹を押さえながら不安そうに山野が聞く。

「つっても!!…死んじまう方が、怖えだろ……」

鈴木の声が震え声に変わる。

「一か八か、やってみるしかねぇよ……」

「このまま死なれたら、謝れねぇだろ…?」

村田と宮本も同意の声をあげる。

「そう、だよな………やってみよう」

山野の声に全員が頷き、なんとか解毒薬を調合する。

「……出来た…のか…?」

「飲ませてみないと分かんねぇ…」

村田がAの上半身を起こし、鈴木が薬を飲ませる。

「頼む……!」


「…………………………ぅ……」


かすかにAが声をあげた。

「!!!」

ーー成功した。

Aの目は開かれなかったが、呼吸が安定してきた事が何よりの証拠だった。


その時、隠が到着した。

Aの鎹鴉が、Aが倒れた時に呼びに行っていたのだ。

「ようお前ら。無事か?」

「一応無事っす」

隠は、村田に抱えられているAを見た。

「…ん?お前が抱えてんの白城様か?」

「え、そうですけど…」

白城“様”という呼び方に、頭に疑問符が浮かぶ四人。

「あぁ、お前ら知らねぇのか。

白城様は白柱だぞ」

「え゛!!?」

四人全員が目を見開く。

「やっべ…俺ら殺されるかも……」

「俺ら柱に何て事を……」

「う゛っ、胃が……」

「あばばばばば……」

顔面蒼白な四人を見て、隠は苦笑いを浮かべた。

「白城様と合同任務になった奴にこれ言うと、大抵こうなるんだよな…」

「ちょ、今すぐ起きてください謝るんで!!」

「いや起こすのは止めて差し上げろよ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大正コソコソ噂話!
今来てる隠さんは、今までに何度かAちゃんの鬼狩りの事後処理に出向いているので、何となくAちゃんの本当の性格に気付いています。

目覚め→←悪役が慕われる所以 其ノ陸



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こくらげ(プロフ) - 柚餅子椿さん» こちらこそありがとうございます!お待ちしてます〜 (2019年12月3日 22時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
柚餅子椿(プロフ) - ありがとうございます!はい、描けたらURLを貼らせていただきます…! (2019年12月3日 22時) (レス) id: 8588a4cb1f (このIDを非表示/違反報告)
こくらげ(プロフ) - 柚餅子椿さん» 全然大丈夫です!むしろこちらからお願いしたいくらいですから、とても嬉しいです!描けましたらコメント欄にURLを貼っていただければ幸いです! (2019年12月3日 16時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)
柚餅子椿(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します!いつもお話楽しく読ませていただいおります!質問なのですが、夢主さん描かせていただきたいのですが大丈夫でしょうか…? (2019年12月3日 16時) (レス) id: 8588a4cb1f (このIDを非表示/違反報告)
こくらげ(プロフ) - こーりさん» いつもコメントをくださってありがとうございます!更新頑張ります! (2019年11月27日 19時) (レス) id: 1529cffae1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こくらげ | 作成日時:2019年10月8日 23時

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