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｢さっきから訳わかんねぇこと言いやがって｣
怒っていると誰でも分かるような声色で甲斐くんが先生を殴りかかろうと胸倉を掴み上げる。
制止の声をかけられようが御構いなしだ。
「さっさとドア開けろ！」
甲斐くんの剣幕に先生は動じることはない。
それどころか、掴まれた手を掴み返し、甲斐くんを教壇へと押しつけた。
そして、彼のポケットから折りたたみ式ナイフを取り出した。
｢こんな物騒な物持ってきちゃ駄目だろ。没収だ｣
｢てめぇ…ッ｣
自分より弱いと思っていた先生にやられた挙句煽られた甲斐くんは、相当お怒りだった。
それは石倉くんたち上位男子たちも例外ではなく、甲斐くんと同じように先生に殴りかかる。
しかし、先に倒れたのは3人の方だった。
3人のうちの1人である中尾くんに恋人の水越さんが駆け寄っていた。
こんな時でも他人を心配する余裕がまだあるんだな、とこのクラスに関する新しい知識を得た。
｢ブッキーって雑魚キャラじゃなかったんだ…」
｢これでも昔は、アクション俳優を目指していたんだ｣
アクション俳優を目指していた男がすることじゃないと思う。
今の先生は、世間一般で見れば悪と答える人が多いのではないだろうか。
｢調子乗ってんじゃねぇぞッ！｣
先生が気を抜いていると踏んだのか、甲斐くんが再び先生に詰め寄る。
あの男は学習してしないのだろうか。
｢調子に乗ってるのはお前の方だろう｣
これぐらいで気を抜くほど柊先生は甘くない。
事実ナイフを器用に回したかと思えば、隼人の顔のすぐ横に先生はナイフを刺した。
柊先生と私達生徒の間には、力の差がありすぎる。
多分、一対一じゃまず勝てない。
｢どうやらまだ、状況を掴めていないようだなぁ｣
皆はそうかもしれないが、私は何となく、この後の展開が読めている。
今の状況を人質に取っていると言うのは、些か
｢なら、これでどうだ｣
先生が腕時計を弄るように触れる。
.
.
.
その瞬間、大音量の爆発音と大きな揺れが教室を襲った。
それが治まった時、生徒の誰もが恐怖に震えていた。
「ロックを解除した。外に出られるよ。」
そう言って手を廊下へと向けて誘導する先生。
皆は急いで外へ向かおうと廊下へ出た。
私も行こうと立ち上がる。
すると、先生が私の背中を押した。
「東海林、廊下へ来い。」
「…はい」
言われなくても行くんだけどな、
そんな気持ちがありつつも、教室を出た。
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蒼炎 - アンナチュラルも3年A組も好きなドラマだったので、続きが気になります！更新待ってます！ (2020年1月12日 22時) (
レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - 続き気になります！更新待ってます！ (2019年12月3日 4時) (レス) id: 7c69be82b3 (このIDを非表示/違反報告)
Yuri - いつも楽しく読ませていただいてます！更新、待ってます！！ (2019年5月5日 16時) (レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
中原三日月(プロフ) - 主人公が私の好みです！更新頑張ってください！ (2019年4月24日 20時) (レス) id: f8510eae2e (このIDを非表示/違反報告)
かれーこ - このお話好きです！更新頑張ってください！ (2019年3月24日 17時) (レス) id: 6209d012cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無音
| 作成日時：2019年3月24日 6時
